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やっぱりこれからは航空機産業!岐阜県が後押しし工業高校に教育施設

ニュースイッチ 7月1日(金)17時44分配信

県立岐阜工、17年度に開設。若い時から基礎技術を学ぶ

 岐阜県は県立岐阜工業高校に航空宇宙産業の教育施設「モノづくり教育プラザ」を整備し、2017年度に運用を始める。授業を通じ、生徒が企業現場につながる製造技術を学ぶ。航空宇宙分野が成長産業となる中、関連企業では次世代を担う技術者確保が課題となっている。製造現場での活躍が期待される高校生の人材育成環境を整え、県内企業の飛躍を後押しする。

<工作機械や小型航空機展示場などを整備>

 モノづくり教育プラザは卒業生が数多く地元航空宇宙関連企業に就職する岐阜工業高校に整備する。16年度内に実習棟を改修。マシニングセンターや空圧工具、万能試験機などをそろえる。小型航空機の展示場を設けて構造実習も行う。早期稼働の要望も多いため、県では当初17年度夏―秋頃だった運用開始を年度早々に前倒しできるよう対応を進める。

 整備に合わせ、同校機械科では航空宇宙産業に特化した授業を企業の協力を得てプログラム化する。精度要求の高い穴あけやびょう打ちなど業界が求める技術を学ぶ。企業の熟練技能者から直接学ぶ機会も作る予定だ。

 将来的には県内の他の工業高校も実習環境を共用できる教育プログラムを開発する。県商工労働部航空宇宙産業課は「企業が求める知識・技能を身につけることで就職時にうまくマッチングしてもらいたい」と期待する。

 県の航空宇宙産業製造品出荷額は2571億円(14年)と国内の同産業全体出荷額の13・8%を占める。県内には川崎重工業やナブテスコといった大手のほか、中小部品メーカーが数多く立地する。

 例年、県内の高校から県内航空宇宙関連企業に約80人が就職する。航空宇宙産業は精度要求が高く、技能の習熟には労力と時間がかかる。一方、日々の業務に追われ、社内教育体制が十分確保できない中小企業もあり「高校の段階で業界の基礎的技術を身につけてほしい」との要望も多かった。

 製造現場の自動化が進む中でも艤装(ぎそう)や組み立てなど手作業も多い。「ロボット化が進んでも基礎技術の理解は必要。雇用を生み出す業界であり、しっかり支援する」(航空宇宙産業課)。

<県内企業の成長後押し>

 県は今秋に在職者向け人材育成拠点も整備する。各務原市の研究開発拠点「テクノプラザ」の実習・研修室を拡充し、実習機器を増設する。企業内研修を補完し、即戦力となる就業者のスキルアップを後押しする。

 高い技術力と品質保証能力が求められる航空宇宙産業では優れた人材が欠かせない。今後、国際競争が激しくなるため、県では人材育成支援で県内企業の成長を後押ししたい考えだ。

最終更新:7月1日(金)17時44分

ニュースイッチ