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韓国のコンビニ店に広がる深夜営業中止 法改正で店主に活路

ハンギョレ新聞 7月1日(金)19時20分配信

深夜営業止めたら生きた心地がした 

「加盟本部は正常な取引慣行に照らして不当に加盟店事業者の営業時間を拘束する行為をしてはならない」(コンビニエンスストアでの深夜営業強制の禁止)
ー加盟事業取引の公正化に関する法律12条3項(不当な営業時間拘束の禁止、2014年2月14日施行)

 「深夜営業の強制を禁止する法案が施行された後、深夜営業を止めました。生きた心地がしました」

 15日、ソウル東大門区でセブンイレブンを営業する店主のイ・ソンジョンさん(44)が、数字で埋め尽くされた書類を差し出した。2年前の2月14日、本社に内容証明で送った資料だった。1年分の売上と収益を分析した資料は、深夜営業で赤字が出ている事実を数字で証明していた。イさんが本社に内容証明を送った日は、コンビニの深夜営業の強制を禁じる「加盟事業取引きの公正化に関する法律(加盟事業法)改正案」が施行された日だった。1年前に国会で法が可決されたのを見て資料を準備し、深夜時間帯に働くアルバイトには「この法律が施行されるまで働くことになる」と事前に伝えておいた。イさんはその日の深夜1時頃、すがすがしい気持ちでシャッターを降ろしたという。「多くの店主が待っていたかのように夜間営業をストップしました。すっきりした気持ちになれました」

 24時間営業はコンビニエンスストアを象徴する言葉だ。しかし、イさんのように深夜の1時から早朝6時まで店を閉めるコンビニ店は、公正取引委員会の集計によると全国に1238店(2015年12月基準)ある。2013年7月2日に加盟事業法改正案が国会を通過し、1年後に施行されて生じた変化だ。

2013年、深夜にコンビニ店閉めると
本社が店主に違約金賦課
不公正な契約で店主4人が自殺

2014年、加盟店事業法案改正後
全国1238店が深夜営業中止へ

「深夜で70万ウォンの赤字
負担減っただけでも幸い」

 法律が改正された背景には、本社(加盟本部)とコンビニ加盟店主の間で交わされる不公正な契約慣行がある。2013年の3月から5月に、全国のコンビニ加盟店主4人が自殺し、本社と加盟店主の契約問題が明らかになった。自殺した加盟店主らは、重複する赤字で店を閉めるときの違約金問題で本社とトラブルになり、本社の不要な費用転嫁などに苦しめられ、ついに極端な選択をした。ハンギョレは2013年4月2日付でガン闘病のため深夜のコンビニを休業し、本社から契約解除とともに「違約金など数千万ウォンを払え」と通報されたホさんの話を紹介したことがある。

 法改正が議論されていた当時、「深夜営業中断」が主な内容として扱われたのは、多くのコンビニ店で深夜時間帯の営業が赤字になる場合が多いからだ。本社は契約時に24時間営業を義務として強制してきた。加盟店主らにとって、深夜の数時間でも店を閉めることができるのは、まさに生きた心地がする時間となる。

 2010年からコンビニ店を運営してきたイさんにしても、深夜営業は赤字であり続けた。イさんは米国で自動車の整備や販売事業をして、景気が悪化したため商売を止めて韓国に帰った。景気に影響されない仕事を探してコンビニ店に注目し、店を二つ開いた。ところが期待はすぐ外れた。

 「流通業は損失を埋めようとしても限界があります。客への応対を親切にしたり売場を清潔に管理したところで、コンビニの売上げがどれだけ上がりますか。1カ月100万ウォン(約8万6千円)の損失と仮定すれば、本社と契約交わした5年間、毎月100万ウォンずつ損失が重なっていくんです」

 平日、週末の夜10時から朝8時まで働くアルバイト2人を雇用するのにかかる人件費は1カ月で120万ウォンになる。周辺のサラリーマンが主な顧客になるので、夜間営業の売上は10万ウォン(約8500円)を超すのも難しかった。深夜アルバイトの時給を払うどころか、深夜営業自体が70万ウォン(約6万円)の損失となった。他のコンビニ店は赤字が続き店を閉めた。イさんは「本社が高利貸しに思えるほど追い詰められました。腹が立ちコンビニにいること自体が嫌になりました」と当時を振り返る。

 しかし今、イさんは平日の深夜1時から早朝6時まで店を閉める。イさんがコンビニのカウンターにいる早朝6時から昼12時の間を除き、12時から午前1時までアルバイト2人だけを雇っている。深夜時間帯の赤字とアルバイトの管理に対するストレスも消えた。「夜間営業で70万ウォンの損失が出なくなり賃貸料が稼げるようになりました。コンビニ営業にもやりがいが生まれました」

 全国加盟店主協議会連席会議のソ・ホンジン教育局長は「法律の12条3項はコンビニ業種をターゲットにして作られた。本社が法を違反した場合、是正処置、是正勧告、課徴金などの行政制裁を課す根拠が設けられたことに意味がある」と説明した。イさんのように深夜営業をしないコンビニ店は6カ月間の営業損失を本社に証明しなければならない。

 もちろん法の抜け道はある。参与連帯などによると、一部のコンビニ本社で、電気税支援の中断▽最低収益保障支援中断▽商品の供給時間を本社が任意に調整するなどの条件をつけて深夜営業の中断を承認する場合がよく発生している。深夜営業を休止すれば不利益を被るということだ。

 加盟事業法は、本社と加盟店主の間の不平等な契約問題を解決するため、再び改正すべきという声もある。昨年11月、京畿道の40代のコンビニ店主が累積した赤字と閉店で課される違約金に耐えられず、怒りを遺書に残して自ら命を絶った。

 コンビニ店を含めたフランチャイズ加盟店主らの集まりである全国加盟店主協議会連席会議は30日、与野党4党の院内代表(国会対策委員長に相当)を招き、加盟店主の被害事例発表と加盟事業法の改正など関連法の立法を求める決議大会を開く予定だ。

イ・スンジュン、コハンソル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7月1日(金)19時20分

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