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富裕層がスイートルームを所有する本当の理由

ZUU online 7/2(土) 9:10配信

都会の喧騒を離れ、癒しを提供してくれるリゾート地。富裕層が滞在するなら、やはり高級リゾートのスイートルームだろうと想像できる。だがその彼らが滞在する客室、「自分所有」のスイートルームかもしれない。

■バカンスと投資の一挙両得=ホテルコンド投資

富裕層がスイートルームを持つ時に使っているのが、ホテルコンドという方法だ。

従来、富裕層のスイートルーム保有の形式は、 (1)国内・海外に別荘を自己所有する、(2)リゾート会員権を購入し、事前に予約して物件をタイムシェアする、(3)バカンスの日程に合わせて、普通にリゾートホテルを予約する、などが一般的だった。ところがホテルコンドは、リゾート物件を自己所有し、自分や家族が使わない日は運営会社を通じて貸出し、収益を得るスタイルだ。有名ホテルが運営を担い、自分達のホテルの部屋を売り出し、一部屋ずつの所有権を各オーナーが持つというのが主流である。

投資用として考えるなら、集客力に長けたネームバリューのあるホテルを選ぶことが大切だ。当然のことだが、ネームバリューだけでなく立地もしっかり考えなければならない。一般の不動産投資と同様、空室を少なくすることが収益を安定的に上げるコツだからだ。

当初は新築だけだった物件も、2000年以降は改装された中古物件も販売されるようになり、現在のマーケットが確立された。ハワイは環境保護や開発抑制で、新たな不動産開発が難しい。そのため、中古マーケットは不動産の新たな供給源として歓迎され、特にワイキキでは地元の人々の投資物件としても人気となっている。

■実際どうなの?気になる収益・税金の話

実際のホテルコンド投資の収益をハワイアンリゾートのデータをもとに検証してみよう。

ホノルル動物園もあるカピオラニ公園の近くの、ハワイのワイキキサンセットを例に見ていこう。ワイキキ中心地からは徒歩15分ほどの場所に位置している。そこの2Bed Roomの予想収支は、物件価格70万ドル(約7000万円)と仮定して、年間総収入が約4万5000ドル(約450万円)の場合、表面利回りは約6.42%となる。必要経費は、共益費、保険料、管理手数料、固定資産税、州税、ホテル税、確定申告費用等、合計2万3703ドルとなり、差引収支キャシュフローが年間想定で2万1000ドルほどとなる。

税務申告をする際は、減価償却を使うことができる。減価償却は、建物の価値を数年にわたって按分し、税務申告の損金として計上できる仕組みだ。実際のキャッシュアウトはない投資家にとっては、非常に有利だ。

仮に鉄筋コンクリート造りのハワイ一室当たりの年間減価償却費が7万ドル、不動産所得が2万ドルとすると、両者の差額である5万ドルが損失として税務上記載することができる。そこで注意が必要なのが、この事業を不動産所得ではなく、雑所得と認定されるケースがあることだ。所得税法上、雑所得は給与所得・不動産所得・事業所得などの他の所得と合算できない。そのため、ここから発生したマイナスを有利に使うことができなくなってしまう。

これを回避するには、この物件を法人名義にする方法が有効だ。他の法人所得とすべて合算することにより、所得税に比べて低い税率で済む可能性が高い。税務当局の解釈次第で発生する税務リスクは、海外投資に強い専門の税理士と前もって打ち合わせするといい。

■日本で投資するなら、オススメは沖縄?

海外物件のハードルが高ければ、沖縄のホテルコンドがいいだろう。1室70平方メートルのホテルの一室を購入し、使わない時ホテルの客室として貸し出す点は通常通りだ。4000万円で購入し、客室料金は40%がオーナー、60%が管理会社へ支払われる。客室70平方メートルは通常のホテルの2倍の広さなので、4人が十分に宿泊できる。その分、一般のホテルよりも料金を高めに設定できるのが魅力だ。

オフシーズンの平日とハイシーズンの平均から、3万円で年間収入を試算してみよう。年間30日間、オーナーが利用し、残り年間335日を一般客に貸し出し、稼働率を仮に70%とすると、下記の式となる。

3万円(平均宿泊費)×335日(稼働可能日数)×70%(稼働率)×40%(オーナー収益分)=281.4万円

年間281万円の収益から、管理費や固定資産税など約40万円が引かれて約240万円が、キャッシュフロー上の収益となる。単純計算でも16年ほどで投資回収できる。

リゾートに行っても、ただ滞在するだけでなく、投資をするという合理性はさすがである。別荘があると、つい別荘ばかりに行ってしまいがち。だからこそ、投資収支と自分が楽しめる場所を投資先として選ぶのだろう。外国人観光客も増える日本、これを追い風にホテルコンド投資をしてみても面白そうだ。 (ZUU online編集部)

最終更新:7/2(土) 13:26

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