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ソラシド、ブランド導入5周年 地震で冷え込む九州支援

Aviation Wire 7月2日(土)18時26分配信

 ソラシドエア(旧スカイネットアジア航空、SNJ/6J)は7月1日、現在のブランド名導入から5周年を迎えた。

◆女性と地元九州に焦点

 同社は1990年代の規制緩和を受け、1997年7月に設立された。宮崎県に本社を置き、2002年8月1日に1路線目の羽田-宮崎線が就航。現在は、国内線10路線を12機のボーイング737-800型機(1クラス174席)で運航しており、羽田から宮崎、熊本、長崎、鹿児島、大分の5路線、那覇からは宮崎と鹿児島、神戸、中部(セントレア)、石垣の5路線が就航している。

 2011年7月1日からは、「空から笑顔の種をまく。」をコンセプトとして、「空=ソラ」と「種=シード」を掛けたブランド名「ソラシド エア」と、ブランドカラー「ピスタチオグリーン」を導入。2015年12月1日には社名も「ソラシドエア」(“ソラシド”と“エア”の間のスペースなし)に変更し、統一を図った。

 新ブランド導入後の5年間、ソラシドは利用者の半数を占める女性をターゲットとした取り組みや、地元九州と沖縄の自治体との連携を進めてきた。

 帰省などで利用する子連れの母親が多いことなどから、同社は2014年11月1日から女性向けサービス「ソラ女子」をスタート。ブランケットは、国内の大手航空会社がビジネスクラスで使用しているものと同じ素材のものに刷新し、シートと同じ生地を使ったクッション、子供連れ優先席や女性優先トイレなどのサービスを提供している。

 地域との連携では、機体活用プロジェクト「空恋-空で街と恋をする-」を実施。第1号は2012年10月18日に就航した宮崎県綾町の「綾ユネスコ・エコパーク号」(登録番号JA804X)で、今年3月19日に就航した鹿児島県さつま町の「ひっ翔べ! さつま号」(JA803X)で17機目となった。

◆定時出発90.5%

 業績面では、2016年3月期決算で9年連続黒字を達成。通期の有償旅客数は、前期比3.2%増の165万8149人、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は4.2%増、有償旅客が搭乗して飛行した距離を示すRPK(有償旅客キロ)は2.0%増、ロードファクター(座席利用率、L/F)は1.3ポイント低下の62.3%だった。

 2015年度のユニットコストは、大手2社とソラシドなど「新規航空会社」と呼ばれる中堅4社の6社の中ではもっとも低い8.14円。高橋洋社長は「もっとも低かったスカイマークを2013年度に逆転した。低コストで飛ばせるので、価格競争が起きても今のサービス水準を維持できる」と、サービスに自信を示した。

 同年度の運航品質も、日本航空(JAL/JL、9201)とスターフライヤー(SFJ/7G、9206)の93.5%、全日本空輸(ANA/NH)の92.1%に続く90.5%だった。「定時出発は90%以上を目指したい」(高橋社長)として、大手並みの運航品質を低価格運賃で実現する意気込みを語った。

◆観光冷え込む九州PR

 ソラシドが地盤とする九州は、4月に発生した熊本地震により、観光需要が九州全域で冷え込んでいる。都内で開かれた5周年記念イベントの会場には、熊本県のキャラクター「くまモン」や宮崎県の「みやざき犬」、大分県の「めじろん」、長崎県の「長崎がんばらんば隊」、鹿児島県の「グリブー」が登場し、地元をアピールした。

 熊本県は、雲仙天草国立公園編入60周年や天草五橋開通50周年と、節目を迎えた天草やマリンスポーツなどをピーアール。宮崎県は「日向(ひむか)の国」と「日向(ひなた)」をかけて「日本のひなた宮崎県」をコンセプトに、気候の良さをアピールした。地震の影響を受けた大分県では、宿泊キャンセルが相次いだといい、「今なら温泉で泳げます」とピンチをチャンスに変えようと来県を呼びかけた。

 また、長崎県は壱岐など昨年日本遺産に登録された国境の島などを、鹿児島県は世界遺産に選ばれた旧集成館機械工場(現・尚古集成館本館)など「明治日本の産業革命遺産」などをピーアールした。

 ソラシドでは、5月28日に熊本地震からの復興を目指す九州地方を支援するプロジェクトの一環として、特別塗装機「がんばろう! 九州」(JA807X)を就航させた。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:7月2日(土)18時26分

Aviation Wire