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職員復興へ決意 住民新生活に期待 飯舘村役場の全面再開

福島民報 7月2日(土)15時22分配信

 1日に飯舘村役場本庁舎で行われた帰庁式では、村職員が一部を除く平成29年3月末の避難指示解除に向け、一丸で復興施策を進める決意を新たにした。長期宿泊で自宅に戻った住民は古里での新生活を思い描いた。
 帰庁式には職員、議員、行政区長ら約60人が出席した。菅野典雄村長が「慣れ親しんだ庁舎に戻り、村への思いが込み上げる。課題は多いが長い道のりを職員、議会などと進みたい」と語った。大谷友孝村議会議長、後藤収政府原子力災害現地対策本部副本部長、亀岡偉民衆院議員、小林香福島市長らがあいさつした。
 役場機能移転から5年間の歩みを映像で振り返った。菅野村長らが群馬県高崎市から復興を願い贈られただるまに目を入れ、職員の帰還を祝福した。
 本庁舎、飯野支所の他、生涯学習課は8月オープンの村交流センター、健康福祉課はいいたて活性化センター・いちばん館で業務を行う。

■帰庁式前に村長が訓示

 帰庁式に先立ち、菅野村長は職員約80人に対し「震災前以上に厳しく難しい業務となる。多くの村民の期待に応えるため一つ一つ丁寧な対応が必要だ。多くが避難先からの通勤となるが交通安全や健康維持に気を付け、誇りを持って仕事してほしい」と訓示した。

■長期宿泊で帰宅の諏訪さん 待望わが家に笑顔

 飯舘村の長期宿泊が始まった1日早朝、同村臼石の無職諏訪ケサヨさん(87)は三男広明さん(51)の車で自宅に戻った。窓を全開にして風を胸いっぱいに吸い込んだ。「やっぱりわが家は空気がおいしいね」。ほうきを持ち、3日からの宿泊に備え、掃除に汗を流した。
 平成23年6月に同居していた広明さんと福島市松川町の松川雇用促進住宅に避難した。慣れないアパート暮らしのストレスから帯状疱疹(ほうしん)に苦しんだ時期もあった。自宅での宿泊は広明さんと一緒だが、避難先で得た新たな仲間との絆もあり、しばらくは福島市との往復生活を送るつもりだ。
 男女5人の子どもがおり、震災前はお盆になると5家族25人が集まって庭でバーベキューを楽しんだ。「またいつか孫に来てほしい」と願った。

福島民報社

最終更新:7月2日(土)15時36分

福島民報