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ホンダ初の生え抜き女性役員は国内販売店の働き方をどう変えるのか

ニュースイッチ 7月2日(土)8時11分配信

鈴木麻子さんに聞く「女性も営業ができれば男性も働きやすい環境になる」

 ホンダ初の生え抜き女性役員として4月、鈴木麻子氏が執行役員に就任した。アジア一筋の経歴から一転、日本本部営業企画部長を務めホーム市場を担当する。鈴木氏に国内外の女性の働き方や今後の方針を聞いた。

 ―海外経験が多いです。
 「バブル期の日本で学生時代を過ごしていたがアジア経済は発展途上だった。日本の技術を途上国に広げたいと思ってホンダに入社した。志望通り本社でアジアの事業に携わり、タイ、マレーシア、ベトナム、中国にも赴任した。ここにきて初めて日本を担当することになった」

 ―内示を受けたときの感想は。
 「新興国でやりがいを感じていた自分がホーム市場を見るとは思わず驚いた。現職の前は中国にいた。八郷隆弘社長からは『中国はもういいよ。日本に戻ってもらうことにしたから』と言われた。“女性初”について特に何か言われたことはない。ただOBらからそそのかされていつか執行役員にはなるだろうとは思っていた。これまで好きなことをやらせてもらったから女性としての責任を果たしながら恩返ししたい」

 ―具体的には。
 「販売店の働き方を変えていきたい。少しずつ変わりつつあるが、営業職は男性といったように男女の役割分担がはっきりしている。女性も営業ができれば男性も働きやすい環境になる。開発ではすでに女性視点が取り入れられているが、お客さまが使いこなせていない装備や機能があり、そういった点も女性視点から振り返りたい」

 ―海外と日本の女性の働き方はどう違いますか。
 「海外では女性だからと特別視されることはない。中国では強いリーダーシップを持つ女性店長がいたし、トップセールスも女性が多かった。日本に戻って女性の活躍の場が少ない現実を改めて認識した。日本でも多くの女性にチャンスを与える環境を作りたい」

【記者の目・国内を軌道に乗せるか注目】
 鈴木氏は中国合弁会社のトップを務め、ホンダ初の年販100万台超えを支えた功績がある。一方の国内は消費増税の影響や主力車種の相次ぐリコールで苦戦が続く鬼門だ。「女性だからと言うより、優れた能力から任命した」と八郷社長は話すが、女性の社会進出が遅れる国内でいかにして女性を活用し販売を軌道に乗せるか注目される。
(聞き手=池田勝敏)

最終更新:7月2日(土)8時11分

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