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自民系市議、比例対応巡り苦慮 小矢部ルポ

北日本新聞 7月2日(土)23時55分配信

 再選を目指し、参院選の比例代表に出馬した柴田巧(55)の支援を巡り、小矢部市の自民党系市議らが対応に苦慮している。みんなの党から立候補した6年前は、多くの市議が運動に加わり、市内で大量の票を得る原動力となった。ところが、今回は自民との対決姿勢を鮮明にする民進党の候補になった。「実績もあり、地元の人だから応援してあげたい」。それが多くの市議の本音だが、表立っての集票活動は控えている。

 2日午後3時前、小矢部市赤倉のJAいなば農業創造センターで、農協系の自民比例候補、藤木真也(49)=熊本=の個人演説会が始まった。マイクを握った地元出身の参院議員、山田俊男(69)が声を張り上げる。「私の面目にかけて、小矢部でしっかり票をいただきたい」。県議で自民党小矢部市連支部長の筱岡貞郎(62)が「選挙区は野上、比例は藤木で」と続けた。

 藤木の決意表明を聞いた同市連幹事長の沼田信良(65)がつぶやく。「6年前の選挙とは全く状況が変わってしまった」

 2010年参院選で、元自民県議の柴田はみんなの党から比例代表に出馬した。自民系市議は地元から国会議員を送り出そうと、富山選挙区で自民候補を応援する一方、水面下で「比例は柴田」と訴えた。

 山田はそんな柴田に配慮して、地元には自身の推す比例代表候補への支援は求めなかった。今回、藤木を連れて小矢部入りしたのは、柴田との対決姿勢を鮮明にした証しと言える。

 柴田は前回、小矢部市の比例票のうち、7割超の1万5千票を獲得。県内の6万2千票を含む計8万8千票を集め、初の議席を手にした。

 だが、この6年で国会の勢力図は一変した。自民が再び政権の座に就き、みんなは解散した。柴田は結いの党から維新の党を経て、民進に移った。今回の参院選で当選を確実なものとするには、前回の2倍近くの得票が必要とみられている。

 かつて自民系市議が主導した柴田の個人演説会は、民進関係者や無所属の国会議員、県議が中心となって支えている。自民関係者が応援しづらい状況になっているものの、ある市議は「野党とはいえ、地元在住の国会議員がいてほしい。おれは柴田に入れる」と明かす。

 根強い柴田人気は、小矢部市内を車で走るとよく分かる。ポスターをあちこちで見掛け、自民のポスターを並べて張る民家もある。

 民進候補となった柴田を、今でも積極的に支える自民系市議もいる。最古参の宮西佐作(74)と、自民市連副支部長の尾山喜次(79)だ。これまで柴田が国政選に挑むたび、市内外で開かれる演説会の準備や応援弁士、あいさつ回りを精力的にこなしてきた。

 今回は出陣式に来賓として出席し、5日の総決起大会にも顔を出すつもりだ。「決起大会に、おらっちゃ以外の市議は誰も来んよ。だけど、口に出さないだけ」と宮西。柴田を推す議員は他にもいるはずだと確信している。(敬称略)

北日本新聞社

最終更新:7月2日(土)23時55分

北日本新聞