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ネイマールだけじゃない!世界で活躍するブラジル出身の映画スターBIG4

映画.com 7月3日(日)12時0分配信

 [映画.com ニュース] リオ五輪の開幕まであと1カ月。ブラジルといえばサッカー大国。ネイマールをはじめとしたスター選手は日本でもおなじみですよね。じゃあ、エンタメ界では一体どんな人たちが活躍しているのでしょう? そんな疑問を解消すべく、ブラジル文化に精通した麻生雅人氏(「Mega Brasil」編集長)に、同国で人気のセレブたちを紹介していただきます。今回はハリウッドで活躍するブラジル出身の映画スターBIG4をフィーチャー!

 ブラジルのセレブについてのコラム、第一回は、映画スターについてのお話です。

 そもそもブラジルのエンターテインメント界における映画スターの立ち位置は、日本における映画スターの立ち位置と似ている面があります。ポルトガル語が公用語となっているブラジルでは、アメリカ合衆国やヨーロッパから届けられる“英語による外国映画”は吹き替えか字幕つきでみられることが多くなります。とてつもない量の資金と才能を投じて作られたハリウッド映画の人気が絶大なのはブラジルでも同じ。「アベンジャーズ」や「ワイルド・スピード」、「ジュラシック・ワールド」などの世界中で人気を博しているシリーズ、ディスニー映画などが興行成績ランキングで上位を飾ります。しかし、母国語で作られる国産映画もまた、身近な存在として根強い人気があります。ブラジルで人気が高い国産映画は、断然コメディ。2015年初頭にはハリウッドの大作を押しのけて、結婚にあせる40歳の女性を主人公にしたドタバタ・ラブコメディ「ロウカス・プラ・カザール」(意訳すると「結婚したい!」)が興行成績1位を記録しました。

 近年は、国産映画で人気の高い俳優がハリウッドで活躍する例も増えてきましたが、そんな国際俳優の動向はメディアでも話題に事欠きません。ブラジル国内で人気の高い国際俳優といえば、まずはロドリゴ・サントロ、ヴァギネル・モウラ、アリシ・ブラガの3人の名が上がります。

●イケメンなイエス・キリスト役が待機中!ロドリゴ・サントロ

 ロドリゴ(ホドリゴ)・サントロは1975年8月22日、リオデジャネイロ州出身。テレビドラマでデビュー後、映画界に進出。01年には「ビハインド・ザ・サン」(ウォルター・サレス監督)などで演技派俳優の地位を確立しました。

 03年に「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」で本格的にハリウッドへ進出。「300 スリーハンドレッド」シリーズ(06、14)などの映画や「LOST」シーズン3(07)などテレビドラマでも活躍しています。

 04年に「ピープル」誌の「世界で最も美しい50人」に選ばれたロドリゴ、ブラジル国内でも女性からの人気は絶大。16年、約13年ぶりに母国のテレビドラマ(「ヴェーリョ・シッコ」)に出演した時も大きな話題となりました。

 16~17年にかけては、「ウエストワールド」などのテレビシリーズ、リメイク版「ベン・ハー」(イエス・キリスト役)の公開が控えています。

●時事ネタをバッサリ!社会派で知的なバグネル・モーラ

 ヴァギネル(ヴァグネル)・モウラも、ロドリゴ・サントロと並び演技派として国民的な人気を博しています。出身は1976年、バイーア州。地元の大学ではジャーナリズムを専攻、テレビレポーターとしてキャリアをスタートさせましたが、90年代末ごろから舞台で俳優としてデビューしています。

 00年にアメリカ映画「ウーマン・オン・トップ」で長編映画デビュー。「神様はブラジル人」(03)、「エリート・スクワッド」(07、ジョゼ・パジーリャ監督)などの映画やテレビの大河ドラマなどで活躍しています。

 「エリジウム」(13)、Netflixの「ナルコス」(15~、メイン監督がジョゼ・パジーリャ)シリーズに出演。ハリウッドでも存在感を示しています。リメイク版「荒野の七人」にもキャスティングされていましたが、「ナルコス」シーズン2の撮影の都合で実現しなかったようです。

 また学生時代にジャーナリズムを専攻していたヴァギネルは、堂々と社会や政治に関する発言を行うことでも有名。ブラジルで16年に起こったジウマ・ルセフ大統領の弾劾騒動でも、メディアを通じて弾劾を批判する発言を行いました。

●ブラジル女性版ディーン・フジオカとなるか!?アリシー・ブラガ

 「エリジウム」(13)でヒロインを演じたアリシ・ブラガは1983年サンパウロ生まれ。長編デビューはフェルナンド・メイレレス監督の「シティ・オブ・ゴッド」(02)。「蜘蛛女のキス」(85)などで活躍した国際女優ソニア・ブラガは伯母にあたります。

 「アイ・アム・レジェンド」(07)以降はハリウッドを中心に活動。「ブラインドネス」(08、フェルナンド・メイレレス監督)、「オン・ザ・ロード」(12、ウォルター・サレス監督)など、世界で活躍するブラジル人監督の作品でも存在感を見せつけました。

 6月23日にUSAネットワークで始まった「クイーン・オブ・ザ・サウス」では、恋人を殺した麻薬組織に復讐するメキシコ人女性を演じます。

 活動拠点がほとんど合衆国ということもありブラジル国内で話題になることは多くありませんでしたが、ケーブルテレビドラマへの出演で、ブラジル国内でもより身近な存在になりそうです。

●「デッドプール」効果で話題沸騰!米国育ちのモリーナ・バッカリン

 米テレビシリーズ「GOTHAM ゴッサム」などで活躍中のブラジル人俳優モリーナ・バッカリンは、1979年リオデジャネイロ生まれ。

 日本ではモリーナと記される彼女の名前MORENAは、ブラジルではモレーナと呼ばれます。モレーナとは、褐色の肌の女の子を指す名詞でもありますが、この、とてもブラジルらしい名前を持った女の子は、両親の仕事の都合で7歳で合衆国へ移住。かの地で育ちました。

 デビューも合衆国だった彼女、国内で活躍するセレブに比べると話題になる機会は多くありませんが、昨年から今年にかけては、ブラジルでも人気が高いX-MENの関連映画「デッドプール」に出演したことで注目を集めました。

 今年の3月には「ゴッサム」で共演している俳優ベン・マッケンジーとの間に娘のフランシスを授かったことが報じられていました。

 ちなみにブラジルでは、国外で成功した俳優が本国でニュースになるとき、そのスターがブラジル人らしさを忘れていないことが強調されることがしばしばあります。現地紙が「デッドプール」に関する彼女のインタビューを掲載したときも、「モリーナ・バッカリンはリオっ子訛(なま)りをなくしていなかった」と見出しに書かれていました。

 いかがでしたか? 「あの人もブラジル出身だったの!?」とビックリされた方も多いのでは。今回のリオ五輪をきっかけに、ブラジルが生んだハリウッドスターも応援しちゃいましょう! ブラジルのいまをもっと知りたいという方は、Mega Brasil(http://megabrasil.jp/)もご覧あれ!

最終更新:7月3日(日)12時0分

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