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スキャンダルで失脚したニューヨーク市長候補を描いた映画とは?

シネマトゥデイ 7月3日(日)16時2分配信

 ニューヨーク市長選の最有力候補だった元下院議員アンソニー・ウェイナーを題材にした新作『ウェイナー(原題) / Weiner』について、ジョシュ・クリーグマン監督が5月19日(現地時間)ニューヨークのAOLで行われたイベントで語った。

 本作は、スキャンダルで失脚した元下院議員アンソニー・ウェイナーのニューヨーク市長選の過程と今日の政界の背景を描いたもの。ウェイナーは下院議員時代にわいせつ写真のTwitter投稿で失脚し、さらにニューヨーク市長選でも女性とのスキャンダルが発覚した。同作は、今年のサンダンス映画祭の長編ドキュメンタリー部門で審査員賞を受賞した。

 製作過程についてクリーグマン監督は「僕は彼が下院議員だったときに、2年間彼のチーフスタッフをしていた。それは最初のスキャンダル以前の話だが、彼の側で働き、『なんて精力的で、多面性を持った興味深い人間なんだ』と思っていた。そして彼の最初のスキャンダルが発覚した際に、僕は彼にこのドキュメンタリーの製作を提案した。いろいろな話をすることでお互いを理解して、信頼を得た上で、(スキャンダル以外のことで)落ち着いて話せる内容を確認しながら、約2年彼と(カメラを回さず)話をした。そして2013年に、彼が2度目のニューヨーク市長選への出馬を発表した朝に、彼はメールで、ドキュメンタリーを撮影したいなら来るようにと言ってくれた」と振り返った。

 ウェイナーを認識する鍵となるインタビューは、2013年のニューヨーク市長選後、一度撮影を全て終えた後に行われた。「彼は、市長選の3、4か月後に約2時間インタビューに応じてくれた。僕の中では、ニューヨークポスト紙などのヘッドラインとして扱われていた僕らが知る彼のスキャンダルではなく、彼の解釈による説明をぜひ伝えたいという気持ちになっていた。今作では、そんな複雑だがとても温かく、最終的には人間味のある彼の部分が描かれている」と語った。

 彼の政治を信じようと信じまいと、個人としては最も優れた政治家の一人ではなかったのか。「ウェイナーはスキャンダルの前から著名人としてその名を上げていた。民主党の中では将来を嘱望されていた人物で、特に進歩主義者の間では彼の政策は反響を呼んでいた。米同時多発テロの被害者へのヘルスケア(必要性)を、米国議会で怒鳴りながら訴えたことでも有名だった。攻撃的で、荒削りなやり方だったが、進歩主義者や彼の政策を信じている人のために戦っていた」とその人柄を説明した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

最終更新:7月3日(日)16時2分

シネマトゥデイ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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