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スマートウォッチとも共存できる、さりげない活動量計――Misfit「RAY」

ITmedia ヘルスケア 7月3日(日)11時41分配信

 Fossilから、新しい活動量計「RAY」が発売されました。2015年11月にMisfitをFossilグループ傘下にしてからの、初のMisfitブランドのウェアラブルデバイスです。今回は、じっくり使った上でその特徴や使用感などを紹介します。

【スマートウォッチやブレスレットと一緒に使えます】

●充電不要で50m防水

 RAYの本体はカーボンブラックとローズゴールドの2色を用意しています。カーボンブラックはブラックスポーツバンドかグラックレザーバンド、ローズゴールドはブラックスポーツバンドかグレーレザーバンドの組み合わせが選べます。

 本体は直径12mm、長さ38mmの円柱型で、バッテリーを入れてもわずか8gと非常に軽量です。本体の両サイドからキャップ部分とバンドが外れるようになっており、バンドは交換可能。1サイズで長さを細かく調整できます。ただし、本体から少々外しにくいため、出かける直前に交換するのは難しそう。バンドだけを交換するというよりは、側面のフタごと変えられるほうが扱いやすそうです。

 バッテリーは「393」ボタン電池が3個(SR754W、SR48Wと互換性あり)。これにより約半年間は交換することなく歩数、移動距離、消費カロリー、睡眠サイクルといった活動量をトラッキングし続けられます。もちろん数日ごとの充電も不要。しかも、着けたまま泳げる50m防水となっています。

 本体にボタン類は一切なく、非常にスッキリとしたデザインに仕上がっています。LEDが1つついており、タップするとLEDが光り活動の目標達成率を示すほか(1600万色対応)、電話とメールの着信を通知してくれます。また、長時間座っていると振動で活動を促すアラート機能「Misfit Move」もあります。ただし振動は弱めなので、目覚ましに使う際は注意が必要です。

 測定データは専用アプリ「Misfit」にBluetoothで転送して管理します。測定データ以外にも、食事、体重、安静時心拍数、睡眠、活動量を手動で登録できるようになっています。

 メインの表示が「ポイント」になっているのはMisfitの活動量計の特徴の1つ。アプリでは、ユーザー情報として設定されている年齢、身長、体重などを元に、Misfitが独自の方法で達成すべき「ポイント」を自動的に算出します。この目標に対して、今自分が何ポイントまで到達しているかで活動量をチェックするわけです。いつの活動が何ポイントだったかは、アプリのホーム画面のタイムラインで確認できますが、筆者の例で計算したところ、0.38kcalごとに1ポイント加算されるようです。

 「ソーシャル」タブの中では、このポイント獲得数を友達と競うことで、自然と活動量を上げる工夫も盛り込まれています。

 このほか、「Misfit Link」というアプリを別途スマートフォンにインストールすることで、IFTTT(イフト)連携が可能となり、デバイスから端末をリモート操作できるようになります。例えばデバイスを3回タップするとスマートフォンの着信音を鳴らす、iPhoneのシャッターを切る、音楽再生をコントロールする、特定の文言をツイートする、といったことができるのです。これは他の活動量計には見られないユニークな機能となっています。

●軽くて長時間装着も負担なし しかもファッショナブル

 過去のデバイスと比較すると測定できるデータは変わりませんし、アプリもRAY専用に何か用意されているわけでもありません。

 今回のRAYの何が新しいかといえば、これまでの時計型とはまったく異なるデザインであり、ファッショナブルであるという点に他なりません。それだけ!? と思われるかもしれませんが、これは24時間着け続けて初めて意味を成す活動量計においては、装着機会が増えるという大きなメリットがあり、とても重要な点です。

 Misfitがこれまでに発売した「SHINE」や「FLASH」などの従来の製品も、軽くてデザインに配慮されていました。しかし、時計型をしていることから、腕時計をしている人には重ね着けが難しいという問題もありました。腕時計も苦手という人にしてみたら、軽い活動量計も時計型では着けにくいはずです。手首以外の場所にクリップで装着することもできますが、紛失しやすいというデメリットがありました。

 今回のデザインは、スマートウォッチや腕時計との重ね着けもしやすく、アクセサリー類とも合わせやすくなっています。手首が苦手な方は、ネックレスとして身に着けることもできるのです(まだオプションは手に入りませんが)。

 着けていてほとんど負担がないところも大きな魅力です。リストバンド型のデバイスは、本体からバンドまで腕に密着する製品が多いのですが、RAYの円柱のデザインが功を奏しているようで、肌の接触面積が少ないため密着感が抑えられているようなのです。また、バンドも細いので、手首と本体との間に隙間ができるため蒸れにくくなっています。

● 「Misfit Link」はスマホを使いこなしたい人にも便利

 新しく搭載された機能というわけではないですが、Misfitの活動量計が他の製品と大きく違う点として、前述のIFTTT連携が挙げられます。

 IFTTTとは、異なるWebサービス同士をつなげて、機能的に活用できる無料のサービスです。“If this then that.”をキーワードに、「もしAがBならCというアクションを起こす」という設定を組み合わせて作ることができます。例えば、特定のタグがついたツイートをクラウドサービスに保存する、といったことが可能になります。

 MisfitはこのIFTTTに対応しているのですが、IFTTTそのものを単独て使いこなせなくても、「Misfit Link」があれば、あらかじめ用意された機能を有効にするだけで、便利な使い方ができるようになります。

 「Misfit Link」で選択できるメニューは、「サービス」「音楽リモコン」「自撮りボタン」「プレゼンクリッカー」「BOLTスイッチ」の4つ。中でもおすすめは「サービス」の中にある「電話を鳴らす」と「自撮りボタン」です。選択するだけで、RAYを3回タップすると、指定した機能を実行してくれます。

 「電話を鳴らす」は、その名の通り接続しているスマートフォンの着信音を鳴らす機能。端末の場所が分からなくなったときに使えるだけでなく、さりげなく着信を演出することもできます。

 「自撮りボタン」は、3回タップするとスマートフォンのシャッターを切れる機能です。三脚などに固定したスマートフォンで写真を撮る際、セルフタイマーの利用が一般的だと思いますが、カメラの前でRAYを3回タップするだけでOK。

 発表会の会場では、今日のファッションをドレッサーに置いたiPhoneで自撮りしたり、苦手な同僚から長々話しかけられたときに着信音を鳴らして会話を中断する、いうデモンストレーションが行われていましたが、そんなリモートコントローラーとしての使い方もできます。

 活動量計を身に着けようと考える人は、自分の健康に意識が向き始めた人といえますが、そもそも自分で健康管理を考えない、できていると思っている、不都合は感じていない人は利用しようとは思わないでしょう。しかし、デバイスに活動量測定以外の付加価値を加えることで、「叩けば自撮りできるの? 便利そうだから使ってみてもいいかな」と身に着ける理由付けができるわけです。

 そこからの「おまけに歩数とか消費カロリーとか睡眠時間とかわかってびっくり!」という展開も否定できません。活動量計に興味のない層へのアプローチ、これは他にない点です。

● 使ってみたくなる活動量計に進化

 自分自身、過去にSHINE2やFLASHの利用経験がありますが、今回のRAYは、間違いなく常用できるデザインです。アクセサリーとの親和性を高めたことで、活動量計に使いづらさを感じていた方や、もともと馴染みのない層にもリーチしやすいものになったと感じました。

 活動量計としての精度は、他の製品と大きく違うこともないようです。睡眠サイクルはかなり大ざっぱな印象ですが、寝入りと起床時刻にほとんど差は見られませんので、安心して使えます。

 これまでの活動量計は、どうにも手持ちの服に合わなかったと思った方、ぜひ試してみてください。

最終更新:7月3日(日)11時41分

ITmedia ヘルスケア