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《消えた鉄道 今昔》温泉導く路面電車 伊香保軌道高崎線

上毛新聞 7月3日(日)6時0分配信

 高崎駅前と渋川市渋川の「渋川新町」停留所の20・9キロを結んだ路面電車、東武鉄道伊香保軌道高崎線は1953年、路線バスの普及に伴い廃止された。

 明治時代に馬車鉄道として開業し、運営会社の合併や電化を経て、27年に東武鉄道の路線となった。伊香保軌道には前橋線と伊香保線もあったが、いずれも廃線となった。

 東武鉄道百年史によると、高崎線は高崎駅前から市内を縦貫し、現在のJR北高崎駅の東側で信越線を越え、一直線に北上し渋川に達した。所要時間は約1時間10分。単線で列車交換設備が12カ所にあった。旧国鉄上越線が開通した後は全線を通して利用する乗客は少なかったという。

 当時の写真を数多く撮影している田部井康修さん(82)=高崎市=は「高崎駅前は電車が2、3両止まれる程度の停留所だった。小屋のような切符売り場で『渋川・伊香保?ゆき電車のりば』という看板があった。現在の駅前通りは市役所方面に延びているが、当時はあら町の交差点が丁字路で、電車は北に曲がった」と振り返る。

最終更新:7月3日(日)6時0分

上毛新聞