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“もうかる公園”の作り方。設置管理許可でスターバックス誘致し賑わい

ニュースイッチ 7月3日(日)9時29分配信

グリーンインフラはコストセンターではない

 都市公園は面積、箇所数ともに増え続けており、人口1人当たりの面積もこの10年で8・9平方メートル/人から10・2平方メートル/人と増加している。

 一方、地方自治体の財政事情を背景に、公園の維持管理に関する予算は減少傾向にある。例えば、便所掃除が週3回から週2回に減るなど維持管理水準は低くなる一方である。

 このままでは公園を増やしても、都市景観形成や生物多様性の保全、レクリエーションの場、防災性の向上など公園がもつ機能を十分に発揮できない状況になりかねない。

 そこで、公園周辺の不動産所有者や事業者、住民などが公園の維持管理にコミットし、積極的に利活用することで公園の質を高めることが考えられる。

 例えば、都心部の公園では高頻度でイベントの開催ができるように設備などを更新し、集客力を高め、利用者の滞留時間を延ばし、消費単価の上昇を促すことで地域全体の価値を高めることが期待できる。イベントの企画や運営を通じた事業者間のコミュニケーションは、災害時の連携体制の強化の契機となり、安全・安心にもつながる。

 こうした取り組みを促進する制度の一つに、設置管理許可という制度がある。大濠公園(福岡市)のスターバックスや天王寺公園(大阪市)の“てんしば”では、民間事業者が都市公園の中に飲食・物販施設などを整備・経営し、居心地のよい空間と質の高いサービスの提供に成功している。

街路樹や水辺空間、民地内の植物などの“みどり”ネットワーク化

 設置管理許可は、公園管理者である自治体が公園管理者以外の民間事業者などに公園施設の設置と管理を許可する制度で、都市計画公園法で定められている。官民連携による公共施設の整備・管理が進む中、今後さらに活用されると考えられる。

 「もうかる公園」になれば、収益増の一部を公園施設の更新や維持管理に還元し、公園機能を維持・強化できるだけでなく、都市活性化の経営資源にもなる。

 都市公園にとどまらず、街路樹や水辺空間、民地内の植物などの“みどり”を、人の流れとにぎわいをつくるネットワークとして一体的に管理する発想も重要である。

 もはや公園などはコストセンターではなく、有能な人材や企業を都市に呼び込み、交流機会を促進し、新たな事業やアイデアを創出する可能性を持つ。これが“みどり”を都市再生に生かすグリーンインフラとしての考え方である。

保志場国夫(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員)

最終更新:7月3日(日)9時29分

ニュースイッチ

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