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[EURO&COPA全40ヵ国の通信簿 3]完成度の高さに世界が驚愕! 小国が巻き起こすサプライズ

theWORLD(ザ・ワールド) 7/3(日) 16:30配信

開催国を苦しめたアルバニアは、単純に守るだけではなかった

 グループリーグ2戦目で開催国フランスと対戦し、90分と96分に失点して0-2で敗れたアルバニア。チームを率いるイタリア人監督のジョバンニ・ディ・ビアージは、「いいパフォーマンスを見せてフランスを封じ込めていた。(選手たちは)実力あるチームを相手によく戦ったことに胸を張るべき。フランスを十分に苦しめた」と試合後に語り、戦い終えた選手たちを存分に讃えた。

 過去にW杯、ユーロといった国際大会に出場したことはない。今大会はアルバニアにとってはじめての大舞台だったが、ディ・ビアージに率いられたチームは初戦のスイス戦、続くフランス戦に敗れて2連敗するも、どちらも惜敗だった。フランス戦でもゴールするチャンスがなかったわけではない。もし決めるべきところを決めていたら、違った結果になっていたという展開だった。

 そんなアルバニアのストロングポイントは、やはり守備面にあった。基本フォーメーションは4-1-4-1で、アンカーを務めるブリム・クケリが幅広いエリアをカバーし、最終ラインと中盤の2つのラインが的確な距離感をキープし、相手に攻撃のスペースを与えない。重要なのは単純に組織的なだけでなく、各選手が1対1の攻防には絶対に負けないという強い意志を持ち、身体を張ったプレイを見せていたことだ。これにはフランスのディディエ・デシャン監督も、「チェックが厳しいチームと戦うのは、やはり難しい」と戦い終えて言葉を残している。

 屈強な身体を持つ選手たちが、守備組織の構築に秀でたイタリア人監督に率いられ、自陣にバランスの取れた守備のブロックを作っている。これでは、フランスでなくともチャンスを作り出すのは難しい。また単純に守備を固めている状態からカウンターを仕掛けるリ・アクションのサッカーでは、本大会の出場権を勝ち取れなかっただろう。

 アルバニアはただ引いて守るだけのチームではなかった。試合展開や相手の出方に応じて、守備のブロックを作ってしっかり対応する時間帯があれば、前方へ仕掛ける積極的な守備でボールを奪う時間帯もある。ベンチにいるディ・ビアージから細かい指示が出ているのか、ピッチ内で選手たちが自由に判断しているのかわからないが、臨機応変な戦いができるチームに仕上がっている。

 堅守速攻のキモとなる部分、守備から攻撃への切り換えも早く、マイボールになると前線のアルマンド・サディクをターゲットに、レディアン・メムシャイ、エルミル・レニャニといった選手たちが中盤から素早く前線へと飛び出す。フランス戦ではチャンスの数が少なく、ゴール枠内に飛んだシュートはなかったが、メムシャイのシュートがゴールポストを叩くシーンがあった。繰り返しの指摘になるが、決めるところを決めていたら、大金星も有り得た一戦だった。

 2戦2敗となり、大会から去ることが予想される。しかし、世界に向けて存在をアピールすることには成功した。アルバニアにとって、負けてなお得たものが多い今大会になった。

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最終更新:7/3(日) 16:30

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