ここから本文です

時代映す着物間近に 幕末から平成まで70点

カナロコ by 神奈川新聞 7月4日(月)17時46分配信

 江戸時代から続く老舗料理屋に代々伝わる着物やデザインの魅力を紹介する展覧会が、相模原市南区麻溝台の美術館「女子美アートミュージアム」で開かれている。会場には幕末から平成までの着物約70点を展示。多くの作品を間近で観賞できるようケースから出し、人形に着装して360度全体が見えるよう飾っている作品もある。24日まで。

 一昨年5月、1801年に創業した東京・浅草の「駒形どぜう」で代々受け継がれてきた衣装と、おかみの渡辺八重子さん(84)が自身で集めた着物や仕事着と合わせ計約2千点を女子美術大に寄贈。渡辺さんが教育的な活用を望んでいたこともあり、展覧会を企画した。

 今回は、渡辺家に伝わる膨大な衣装コレクションの中から、渡辺さんの印象に強く残る打掛(うちかけ)や振り袖、子ども着物に焦点を当てて紹介している。

 展示する明治期や昭和期の打掛3点は、刺しゅうや金糸をふんだんに使用。中でも松竹梅、鶴、亀を取り入れた赤い打掛は、亀の甲羅を膨らみのある刺しゅうで立体的に表現したとても豪華なつくりをしている。

 人形に着装した着物の展示では、あらゆる角度から見ることができると同時に、着物単体だけでなく帯や半襟との組み合わせも楽しむことができる。

 今回の展覧会は「時代をうつす布」とのタイトルが付けられた。カトレアやバラをあしらったデザインは洋装化が進んだ大正時代の着物で、おもちゃの兵隊が描かれた男児用の着物には昭和の戦時色が現れている。

 同美術館は「日本人が長い間着続けた着物に触れ、特に若い世代に関心を持ってほしい」と来場を呼び掛けている。

 入館無料。開館は午前10時~午後5時。火曜休館。問い合わせは、同美術館電話042(778)6801。

最終更新:7月4日(月)17時46分

カナロコ by 神奈川新聞