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41機関千人参加し津波の実践訓練 和歌山県

紀伊民報 7月4日(月)16時46分配信

 和歌山県は3日、田辺市や白浜町、串本町など紀南地方を中心に、津波被害に対する実践訓練をした。関係41機関約千人が参加し、救援ルートの確保や情報伝達、物資輸送、臨時医療施設の開設運営、負傷者救助などで連携を強めた。

 早朝、県南方沖を震源にマグニチュード8・7の地震が発生、県内で震度5強~7の非常に強い揺れを観測したと想定した。

■救援ルートを確保 すさみ防災基地

 すさみ町周参見にある紀勢自動車道のすさみ防災基地では、約90人が参加し、救援ルートの確保訓練をした。

 国土交通省近畿地方整備局が昨年、同基地に配備した長さ60メートルまで対応できる緊急仮設橋を組み立てる訓練もあり、紀南建設業協同組合の33人が長さ16メートル、幅6メートルの仮設橋を造った。この橋は特殊な技術を必要としない簡易な構造のため、駆け付けた地元建設業者が設置できるようになっている。

 作業員らは長さ8メートル、重さ5トンの主桁などの部品を慎重にクレーンでつり上げ、手際よく組み立て2時間半ほどで完成させた。この橋は車両重量約28トンのクレーンが通れるという。

 このほか、串本地区土木協同組合が放置車両をどかしたり、応急復旧橋を造ったりした。自衛隊も重機でがれきを取り除き進路を確保する訓練をした。

■緊急支援物資を搬送 白浜沖

 白浜沖では、田辺海上保安部などが漁船の沖合避難や洋上救護所の設置・運営、漂流者の救助・捜索、緊急支援物資の搬送訓練などをした。

 沖合への避難指示は、操業中の漁船に対して漁協や海上保安庁の巡視船から漁業無線で伝えた。南紀白浜空港(白浜町)から海上保安庁のヘリ「いせたか」で災害派遣医療チーム(DMAT)を大型巡視船「せっつ」(約3100トン)に搬送し、洋上救護所を設けた。

 海保の飛行機「はやぶさ」が沿岸の漂流者を捜索し、「せっつ」へ報告した。これを受けて、「せっつ」から漁船に対して漂流者の救助を依頼。漁船3隻が漂流者を救助、海保の救難艇にリレーし、洋上救護所へ搬送した。

 緊急支援物資については、巡視船「みなべ」(350トン)が白浜沖まで運んだが、着岸できる岸壁がなく、漁船に支援物資を積み替えて搬送した。

 田辺海上保安部の米沢龍造次長は「これまでも訓練は重ねており、医療関係者や漁業者らとの連携もスムーズに行えた。今後も訓練を繰り返し、地元の皆さんの安心安全を守っていきたい」と話した。



 田辺市の芳養小学校では約150人が避難し、避難所運営や炊き出し、救援物資の受け取り、消火訓練、段ボールの間仕切りを作るなどした。新宮港緑地では倒壊家屋からの負傷者を救出し、南紀白浜空港から輸血用血液製剤を運んだ。みなべ町東本庄では、県の小型無人機「ドローン」で被害情報を収集した。

最終更新:7月4日(月)16時52分

紀伊民報

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