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【ウィンブルドン】無念の棄権 錦織に松山五輪欠場の波紋

東スポWeb 7月5日(火)16時41分配信

【英国・ロンドン4日発】テニスのウィンブルドン選手権男子シングルス4回戦で世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は同13位マリン・チリッチ(27=クロアチア)に1―6、1―5となったところで途中棄権し、初のベスト8進出はならなかった。痛めている左ワキ腹が回復せず2年連続のリタイア。試合後はリオ五輪欠場を示唆するなど、ショックを隠せなかった。爆弾を抱えたままの“エアK”の今後はどうなるのか?

 限界だった。観客席のマイケル・チャン・コーチ(44)が身を乗り出して、試合の棄権を指示。痛み止めを飲んでコートに戻った錦織だが、チリッチにエース2本を叩き込まれて無念の終戦となった。

 前哨戦で痛めた左ワキ腹が悪化の一途をたどった。錦織はリターンの際、相手にコースを読ませないため、ボールをぎりぎりまでためて打つのが特徴。芝では腰から上に過度の負担がかかる。3回戦までは我慢のプレーで勝ち続けたが、肉体は悲鳴を上げていた。

「筋肉が切れるまでやろうと思っていた。でもよく考えたら勝てるわけがなかった。とても失望している」。錦織は険しい表情で悔しさをあらわにした。

 昨年優勝しているシティ・オープン(18日開幕、ワシントン)は欠場し、次戦はロジャーズ・カップ(25日開幕、トロント)を経て、いよいよリオ五輪を迎える。しかし、当初は膨らんでいた金メダルの期待が急速にしぼんでいる。芝から得意のハードコートとなり「心身を休めてリオ五輪に備えたい」と前を向く一方で、ゴルフでメダル候補だった松山英樹(24=LEXUS)の欠場表明を受け、錦織は「会えるのを楽しみにしていた。僕もあまり出たくなくなった」と欠場をにおわせた。

 実際、回復するかどうかは分からない状態だ。爆弾を抱えたまま出場したとしても、金メダルへの道は容易ではない。世界1位のノバク・ジョコビッチ(29=セルビア)は4大大会全制覇と五輪金メダルを合わせた「ゴールデンスラム」達成に意欲を示す。ロンドン五輪金メダルの同2位アンディ・マリー(29=英国)は連覇に照準。同3位ロジャー・フェデラー(34=スイス)は混合ダブルスとの2冠を視野に入れ、同4位ラファエル・ナダル(30)はスペインの旗手を務める。トップ選手に辞退者続出の男子ゴルフと違い、男子テニスではビッグ4の壁がかつてないほど厚いのだ。

 錦織は五輪で無理をすれば、2014年に準優勝している直後の全米オープンにも影響する。それだけに調整次第では、五輪の欠場は十分選択肢となる。松山ショックのさめやらぬなか、錦織に黄色信号が点灯した。

最終更新:7月5日(火)16時41分

東スポWeb