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「86」と「BRZ」が大幅改良、MTモデルは出力とトルクが3%向上

MONOist 7月5日(火)17時10分配信

 トヨタ自動車と富士重工業は2016年7月5日、2012年2月に発表した共同開発のスポーツカー「86」と「BRZ」をマイナーチェンジすると発表した。トヨタ自動車が86を、富士重工業がBRZを、同年8月1日に発売する。パワートレイン、ボディー、サスペンション、内外装のデザインを含めて大幅な改良を加えたビッグマイナーチェンジとなる。税込み価格は、86のMTモデルが262万3320~318万3840円、ATモデルが264万7080~325万800円。BRZのMTモデルが243万~297万円、ATモデルが273万7800~302万9400円。月間販売目標台数は86が500台、BRZが220台。

【新型「BRZ」の外観などその他の画像】

 新型86は「スポーツカーとしてのさらなる深化」をキーワードに開発を進めた。より「走り」に特化した86の実現によりスポーツカーファンのさらなる獲得を目指すとしている。「ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参戦からフィードバックされた技術を中心に全てを見直し、何度も世界のさまざまな道で鍛え直すことで、1つ1つのアイテムをつくり込んだ。新型86は、ハンドルを握って走り出した瞬間から、その深化を誰もが実感できるクルマに仕上げている」(86開発担当チーフエンジニアの多田哲哉氏)という。

 パワートレインの強化はMTモデルで図られている。排気量2.0l(リットル)の水平対向エンジンは、最高出力152kW(7000rpm)/最大トルク212Nm(6400~6800rpm)となった。従来は最高出力147kW(7000rpm)/最大トルク205Nm(6400~6800rpm)だったので、出力で5kW、トルクで7Nm、それぞれ3%強の向上になる

 エンジンの性能向上は、吸気脈動効果最大化のためのインテークマニホールドブランチ長最適化とポート断面積の拡大、インテークマニホールド材質のアルミ化、吸気ブーツの形状変更による吸気抵抗の低減、エアクリーナーケースの大型化とエアクリーナーエレメントの変更、吸気ダクトの形状変更など、吸排気系部品を多数改良することで実現した。これらの他、エンジンブロック/軸受け部の剛性向上やピストン耐力向上のためのショットピーニング処理追加、ファイナルギア比の変更、MTの6速ギアの耐久性強化を実施した。

 ATモデルの最高出力と最大トルクは従来と同じだが、MTモデルに採用した改良部品を一部共有しているという。

 操舵応答性向上と静粛性向上のため、ボディーの剛性を強化した。V型タワーバー取付部の補剛、リアホイールハウス外側への補剛材追加、制振材の形状/板厚/材質の最適化などを行っている。サスペンションなどの足回りの改良も進め、コイルスプリングのバネ定数変更、ダンパー内部構造および減衰力変更、リヤスタビライザー径の変更などを実施した。

 また、横滑り防止装置(ESC)の介入タイミングを最適化するとともに、サーキット走行向けの「TRACK」モードを新たに追加した。電動パワーステアリングECUのアシストマップを変更し、ヒルスタートアシスト機能も採用している。

●「BRZ」は上級グレード「GT」を2016年秋に発売

 86の外観デザインでは、フロントからリアまで細部にわたって空力性能向上を軸としたアイテムの設定/改良を実施した。フロントフェイスは、従来よりノーズ先端を下げてグリル開口を横へ拡大し、ワイド&ローな構えを強調した。1灯の光源でロービームとハイビームの切り替えが可能な「Bi-Beam LEDヘッドランプ」を全車で標準装備とした他、LEDフロントフォグランプを採用するなどして、精悍さと先進性を強調したという。

 リアビューは、バンパー黒加飾部位の幅の拡大などにより、「ハ」の字を強調するワイドスタンスな構えを表現。リアコンビネーションランプはLED化に加え、水平基調にランプを配置することで、シャープな印象を付与した。

 内装デザインでは、トヨタ車で最小となる直径362mmの真円ステアリングホイールを採用した。最適なグリップ断面形状を実現することで、操舵性と握り心地を徹底的に追求したとする。「GT」と「GT“Limited”」の両グレードでは、メータークラスタ中央のタコメーターで、最高出力付近の7000rpmが真上になるように設定した。加えて、メーター右側に、4.2インチのマルチインフォメーションディスプレイを配置。瞬間燃費や航続距離、「Gモニター」、「パワー・トルクカーブ」、「ストップウォッチ」といったさまざまな情報をドライバーに提供する。

 BRZも86と同様に外観デザインの変更が図られている。新型BRZで注目を集めそうなのが、2016年秋発売を予定している上級グレード「GT」だろう。GTは、BRZの持つ走りのポテンシャルを最大限に高めるべく「bremboブレーキ」と「SACHSダンパー」を採用している。さらに、GTをベースとした特別仕様車「Yellow Edition」の先行予約を限定100台で2016年7月7日に始める。

最終更新:7月5日(火)17時10分

MONOist