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オラクルのハード事業、Sun買収後では過去最高に

ITmedia エンタープライズ 7月5日(火)17時43分配信

 「アプリケーションから見て最適なハードウェアはオラクルにしか作れない」――日本オラクルは7月5日、2017事業年度のハードウェア事業戦略説明会を開催した。執行役員 クラウド・システム事業統括の山本恭典氏は、縮小傾向にある国内ハードウェア市場の動きは、同社のハードウェア事業にとって追い風になると強調した。

【その他の画像:Sun買収後のハードウェア製品売上の推移】

 企業でサーバの仮想化・集約化が進む昨今では、x86サーバに代表されるハードウェア出荷は縮小基調にある。IDC Japanが6月23日に発表したサーバ市場予測の結果でも明らかで、今後も縮小が続く見通しだ。

 Oracleがハードウェア事業に進出したのは、2010年のSun Microsystems買収(買収完了は2010年1月)にさかのぼる。当時はソフトウェアベンダーがハードウェアベンダーを取り込むエポックメイキングと評されたが、それから約5年が経過。山本氏によれば、2016事業年度第4四半期(2016年3~5月)における日本オラクルのハードウェア事業売上高は、Sun買収後では過去最高の74億円になった。

 山本氏はSun出身だが、Oracleには買収後しばらくして参画し、PeopleSoftやデータベースなどソフトウェア事業を担当。2015年秋からシステム事業を統括している。「就任直後、これからのハードウェアビジネスは厳しいと思い込んでいたが、実はそうではない成果を得られつつある」とコメントしている。

 その根拠して山本氏が示したのは、好調に推移したというデータベースマシンの「Exadata」やバックアップ/リカバリ製品の販売、そして、Sun時代からSPARCを使い続ける数千社の企業ユーザーやメインフレームユーザー、リレーショナルデータベースのユーザーからの引き合いだ。

 「縮小しているとはいえ、いまも国内のサーバとストレージのハードウェア市場は約7800億円の規模。従来のように個別のハードを組み上げる時代は終わりつつあり、アプリケーションから見て最適なハードを実現したオラクルの強みをこの市場に提供することが成長につながる」(山本氏)

 山本氏は、Oracle Databaseのパフォーマンスの最大化させるというExadataなどのシステム製品群が、企業の基幹業務システム群を統合したいというニーズに応える新たなインフラになると主張した。また、近年ではビッグデータのアーカイブ用途としてテープメディアの需要が再興しつつあり、こうした点でも製品をいまもラインアップし、開発も続ける同社の優位性になるとした。

 2015年事業年度の戦略では、こうした動向を踏まえてシステム事業部門内に5つの専門組織を設置。Exadataなどのエンジニアドシステム、SPARCサーバ、Oracle Databaseのアプライアンス、バックアップ/リカバリ、テープという5つの営業本部を布陣として構え、各製品領域におけるユーザー対応を強化する。

 また、企業システムのハイブリッドクラウド化の流れも考慮した製品訴求も強化し、基幹業務システム全体の再構築を支援するSIなどのパートナーとの連携をさらに強化していく方針だという。

 業務システムのクラウド化の波は今後も続くとみられるが、メインフレームなど基幹系の領域にはまだ本格的には到来しておらず、2020年までに多くの国内企業が基幹業務システムの大規模な再構築需要が期待されるという。山本氏は新戦略でこの需要を着実に獲得したいとの考えを示した。

最終更新:7月5日(火)18時48分

ITmedia エンタープライズ