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イエジー・スコリモフスキが新作「イレブン・ミニッツ」PRで来日、過去作秘話明かす

映画ナタリー 7月5日(火)23時48分配信

「イレブン・ミニッツ」の公開を8月に控えるポーランドの映画監督イエジー・スコリモフスキと作家・音楽家・映画評論家の中原昌也が、本日7月5日に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷でトークイベントを行った。

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イベントではスコリモフスキが過去に監督した、叫び声で人を殺す能力を持つ謎の男にまつわるスリラー「ザ・シャウト/さまよえる幻響」を上映。スコリモフスキは「この作品は音楽についていろいろな経緯がありました」と切り出し、最初のアイデアではデヴィッド・ボウイに依頼しようと考えていたことを明かす。ボウイは快諾したそうだが、米カリフォルニアから英ロンドンまで10時間以上かけて飛行機で試写に向かったため、上映開始5分後にはすっかり寝込んでしまったという。スコリモフスキは「彼がゆっくり寝られるように音量を小さくしました」とほほえみ、そのてん末を振り返った。

また、主人公が23秒にわたって叫び声を上げるクライマックスシーンに関して、スコリモフスキは「こういう作戦を立てました。夢の部分が3分ほど続くところで(音を)シーンとさせて観客の耳を慣らし、最後にドカンと出すんです」と効果について解説。この叫び声は自身の声を使用したということで、スコリモフスキは「深夜2時のソーホー地区のスタジオであの声を出しました。声を出しているうちに目を剥いていて……。叫び終わって座り込んでいたところ、巡回していた警官が扉をどんどん叩いて入ってきました」と当時の状況を説明し、中原を驚かせていた。

スコリモフスキの作品について、中原が「狂気をはらみ、観る者の感情を掻き立てる」と表現すると、スコリモフスキは「観客は思いがけない終わり方を期待しているから、緊張を高めていくのは当然のこと」と答え、「そういう意味でこの『イレブン・ミニッツ』という作品はそれにもっとも成功したもの」と最新監督作に言及。本作は自身が見た夢からインスピレーションを受けたとのことで、「大変ドラマチックな夢を見ました。むしろゾッとするような夢。目が覚めたとき、これは素晴らしい映画の結末になるんじゃないかと思った」と話し、「映画のラスト5分はできあがっていた。だから残りの80分間を考えればOKだったのです」と続けた。

「イレブン・ミニッツ」は、8月20日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー。

 

最終更新:7月5日(火)23時48分

映画ナタリー

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。