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猛暑対策に緑化ベンチ 群馬大が東京ビッグサイトで実験

上毛新聞 7月5日(火)6時0分配信

 2020年東京五輪・パラリンピックのプレスセンターが設置される東京ビッグサイト(東京都江東区)で、群馬大大学院理工学府などが4日、樹木とベンチが一体化した「可搬式緑化ベンチ」の大規模な実証実験を始めた。来場者の生の声を聞き、改良につなげる。群馬で開発されたベンチが、4年後の本番で暑さ対策の切り札になるか注目されている。

◎熱中症リスク大幅減 東京五輪見据え

 緑化ベンチは、木を植えた大型プランターの周囲に複数のベンチを設置したもので、キャスターが取り付けられている。木が直射日光を遮るほか、体感温度を下げるために人工の霧を噴霧する。同大大学院の天谷賢児教授(54)らが県森林組合連合会(前橋市)などの協力を得て開発した。

 4日に始まった実証実験は、ビッグサイトの敷地内に約40基を設置する。9月ごろまで来場者の使用状況を観察し、利用した人からアンケートを回収する。都農林総合研究センターと共同で実施する。

 これまでの実験で、熱中症にかかる危険性が高い「31度以上」の時間帯の割合が、何もない場所が22.5%だったのに対し、装置の効果が及ぶ範囲は3.7%と大きく減少するとの結果が出た。天谷教授は「自然の木を活用した暑さ対策を定着させたい。屋外競技の観戦者に潤いのある時間を提供できるはず」と話している。

 東京五輪・パラリンピックは7~9月に開催されるため、暑さから選手や観客を守る手段が模索されている。ビッグサイトでの緑化ベンチの実証実験は14、15年の夏にも行ったが、今回は設置台数を大幅に増やし、利用者の意見聴取を主眼にした。ビッグサイトの駐車場では遮熱効果の測定など、これまでと同じ内容の実験を行っている。

最終更新:7月5日(火)6時0分

上毛新聞