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三菱自水島 2カ月半ぶり生産再開 自宅待機の従業員ら ひとまず安堵

山陽新聞デジタル 7月5日(火)8時30分配信

 三菱自動車水島製作所(倉敷市)の軽自動車生産が約2カ月半ぶりに再開された4日、自宅待機を余儀なくされていた従業員や、操業停止に追い込まれた岡山県内の協力企業は「ようやく復帰できる」「ほっとした」と歓迎した。しかし、燃費不正問題で落ち込んだ販売が回復するかは未知数とあって「信頼回復はこれから」との慎重な声も聞かれた。

 水島製作所ではこの日早朝、真夏を思わせる蒸し暑さの中、従業員が続々と出勤。軽自動車の組み立て担当の30代男性は「一時帰休中はずっと不安だった。ようやく現場に復帰できる」と明るい声。40代の男性も「ひとまず安心。顧客に満足してもらえる車造りのため、気持ちを新たに頑張りたい」と力を込めた。

 協力企業の工場にも活気が戻った。足回り部品など製造のヒルタ工業(笠岡市)は、4月21日から停止していた吉備工場(総社市)の軽自動車部品の製造ラインを一部再開し、6日納入予定の約100台分の部品を造った。昼田真三会長は「思ったより早い再開。高品質の製品を供給し、三菱自の信頼回復を後押ししたい」と強調した。

 生産停止の長期化も懸念されただけに地元からも喜びの声が上がった。宿泊者が前年同期比で5%減ったという倉敷市内のホテル幹部は「顧客の2~3割が水島製作所の関係者。ほっとしている」と胸をなで下ろす。水島商店街振興連盟の藤原義昭会長も「商店街の人通りが減り、不安に感じていた。少しずつでも以前の活気が戻ってほしい」と祈るように話した。

 一方で協力会社からは先行きへの懸念も。岡山市の2次メーカーは三菱自向け部品工場の一部閉鎖を検討中。社長は「問題発覚前の水準まで生産が戻るとは思えない。三菱自の下請けを続けていくべきか迷っている」と声を落とす。

 売上高の約5割が三菱自関連の倉敷市の運送業者は、従業員を他社に派遣したり、別の部署に振り向けたりして2カ月半をしのいできた。男性社長は「ようやくスタートラインに立っただけで、信頼回復はこれから。消費者が三菱車を受け入れてくれるか不安もある」と心配そうに語った。

最終更新:7月5日(火)8時30分

山陽新聞デジタル