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熱中症、今世紀末に危険値最大の可能性-気象研が試算

日刊工業新聞電子版 7月5日(火)16時0分配信

東京・大阪・名古屋で厳重警戒を超える

 気象研究所環境・応用気象研究部の佐々木秀孝第三研究室長らは、夏季の熱中症の危険度を判断する指標「暑さ指数(WBGT)」のうち、最も高い数値(31度C)を21世紀末に東京、大阪、名古屋で毎年記録する可能性があることを明らかにした。熱中症患者の増加を避けるため、コンクリートの面積拡大などによる都市化の影響を抑制するための取り組みが求められそうだ。

 気象研究所の気候モデル「NHRCM」を使ってシミュレーションした。地面のアスファルトやコンクリートの面積拡大のほか、建物の密集化、工場や自動車などの人工排熱の増加といった都市化の影響で、都市部の気温や湿度などの上昇が考えられるという。

 研究グループは、気温と湿度、地面や建物・人体から出る放射熱を取り入れた温度の指標で、人体への影響が大きいWBGTに注目。都市化の影響が大きく、人口も多い東京、大阪、名古屋について調査した。対策としては、人口の集中を避けることや都市の緑化、再生可能エネルギーの利用などが考えられるとしている。

 WBGTは熱中症を予防することを目的として、1954年に米国で提案された。単位は摂氏度で示すが、その値は気温とは異なる。WBGT31度C以上の「危険」、28度―31度Cの「厳重警戒」、25度―28度C以上の「警戒」、25度C未満の「注意」などがあり、厳重警戒を超えると熱中症患者が著しく増加する。

 現在は31度Cを1日も記録しない年もある。佐々木第三研究室長は「世界で省エネに取り組むことが重要だ」と話している。

最終更新:7月5日(火)16時0分

日刊工業新聞電子版

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