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「こだわり」を演出する「時間」という仕掛け

Web担当者Forum 7/6(水) 12:01配信

心得其の462

本当のコダワリとは

先日、とあるチェーン店のしゃぶしゃぶ屋にて「熟成肉」を注文。口にしてから、その仕掛けに気がつき、「こだわり」に釣られたと文字通り噛みしめます(理由は記事の最後に)。

こだわりとは、お客がクチコミをするときのマニュアルです。だからこそ、前回は「語る言葉」を用意すべきだと紹介しました。ところが、現場にいるとこんな反論も耳にします。
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こだわりは店の秘密。公開する訳にいかない
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もちろん、それが「門外不出」なら秘密のままで結構。機密レベルのこだわりを公開することはありませんし、ホームページを通じて企業広報を手伝う私にでさえ、「秘密」だと教えてくれないケースも多々あります。

そんなときは、「時間」を軸としてこだわりを演出します。

時間という補助線

前回紹介した居酒屋は、近所のスーパーマーケットの仕入れにこだわっていました。

仕入れチャネルとしてのスーパーマーケットが侮れないのは事実ですが、それだけで客にこだわりとして演出するには弱いもの。

そこで、「わかりやすさ」を工夫します。前回の「肉」で触れたように、こだわりを伝えるときに優先すべきはわかりやすさです。そして、わかりやすさの補助線が時間です。

居酒屋店主のスーパーめぐりは毎日1時間。この時間を使い、次のように仕上げます。
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街にでると、季節の変化はもちろん、栄枯盛衰そのままに街の風景は更新され、店頭に並ぶ新商品は、いわば「トレンド」。そのため毎日、買い出しに1時間を費やしているのだ
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だれでもわかる価値

少々気取った言葉を並べていますが、具体的に「1時間」という数字を入れるところがミソ。仕入れる素材のこだわりについてはわからなくても、1時間ならだれでもわかりますし、だれでも語れます。

コンテンツとして用意するこだわりは、お客が語れるものでなければなりません。大切なことなので繰り返しになりますが、こだわりとは、お客がクチコミするときのマニュアルだからです。

時間を入れ込む狙いは、「手間暇をかけている」と錯覚させるところにあります。一般論ながら、居酒屋の客層は男性(会社員)が多く、大半は日用品の買い出しに疎いものです。

マイカーのハンドルを握り、家族総出で買い出しにでかけても、運転席に残りスマホをいじるパパにとって、毎日1時間もの買い物は、想像を絶する苦行に映ることでしょう。

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最終更新:7/6(水) 12:01

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