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「アベンジャーズ」にも出演 鬼才スコリモフスキがメジャー作品に俳優として参加する理由は?

映画.com 7月6日(水)14時0分配信

 [映画.com ニュース]ポーランドの鬼才、イエジー・スコリモフスキ監督が1978年にカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したカルト作品「ザ・シャウト さまよえる幻響」の上映イベントが7月5日都内で開催され、来日したスコリモフスキ監督が音楽家で文筆家の中原昌也氏とトークを行った。

 スコリモフスキ監督は、カンヌ、ベルリン、ベネチアと世界三大映画祭で受賞歴があるポーランドの前衛映画の巨匠だが、「マーズ・アタック!」「イースタン・プロミス」などメジャー作品に俳優として参加、近年では「アベンジャーズ」にも出演している。その理由を問われると「前衛映画の監督であること、商業映画の俳優であることが一致する第1の理由は楽しいから。そして2番目が生活のためです。1週間自分の映画を撮影するよりも、『アベンジャーズ』に出演する方が多くのお金を稼げるのです。いただくギャラはプロの俳優と同じです」と明かした。

 最新作「イレブン・ミニッツ」の8月の日本公開を記念し、この日上映された「ザ・シャウト さまよえる幻響」は、叫び声で人を殺すことのできる男に人生を狂わされていく夫婦の運命を、現実と幻想を織りまぜた特異な構成で描いたカルト映画。「1978年の映画で、初めてドルビー音響の映画が作られた年です。カンヌで上映した際にはドルビーステレオ再生用の機器を運び込みました。なぜグランプリを獲ることができたのかというと、審査員たちの耳が聞こえなくなるほどの大きな音を出したからだと意地悪な批評家に言われました」と当時を振り返った。

 そのほか、当初デビッド・ボウイさんに音楽を依頼し、ボウイさんが試写で眠ってしまったためかなわなかったこと、「人間の運命の皮肉を表す画家」として、フランシス・ベーコンの絵画を引用したこと、23秒間大声で叫び続けられる人物が見つからなかったため、監督自身が叫び声を担当し、大声のあまり警官が駆け付けたことなど、当時の貴重なエピソードを披露した。

 「ザ・シャウト」も、大都会に暮らす人々の11分間のドラマをモザイク状に構成した新作「イレブン・ミニッツ」も予想できないラストシーンが特徴だ。「観客は思いがけない終わりを期待しているので、緊張を高めることは、当然だと思います。そういう意味で、『イレブン・ミニッツ』は最も成功した映画だと思います」と最新作の出来栄えに自信を見せた。

 「イレブン・ミニッツ」 は、8月20日ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。

最終更新:7月6日(水)14時51分

映画.com

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。