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【英国】中銀、銀行の自己資本要件を緩和:EU離脱受け経済と金融下支え

NNA 7月6日(水)9時0分配信

 英中銀イングランド銀行の金融行政委員会(FPC)は5日公表した金融安定報告書の中で、銀行に対して来年から導入する予定だった自己資本強化の要件を延期すると明らかにした。これにより銀行の貸し出しを増やし、欧州連合(EU)離脱の決定を受け、不透明感が高まる経済と金融を支える。
 中銀は、来年から各行に「景気連動性を抑制する自己資本バッファー」を確保するよう求めていた。これは貸出残高の0.5%を予定し、全体では57億ポンドの資本増強が必要となっていた。しかし、少なくとも来年6月まではこれをゼロ%のままに維持することで、銀行には追加で1,500億ポンドを一般世帯や企業に融資できる柔軟性が与えられる。
 報告書は、「リスクが具体化し始めた証拠があり、国内金融の安定性の見通しは厳しい」と指摘。今年1~3月には国外からの資金流入が前年同期に比べて50%縮小し、商業不動産市場でリスクか顕在化しているという。
 英国が記録的な経常赤字を計上する中、先行き不透明感が長引けば国外からの投資を維持するのが難しくなるとして、中銀は投資家の動向を注意深く監視する。また、一般世帯の債務水準が高いことや一部の世帯が失業や借入費用に対して脆弱(ぜいじゃく)な点にも懸念を示した。中銀のカーニー総裁は先に、今夏にも一段の金融緩和を実施することを示唆している。

最終更新:7月6日(水)9時0分

NNA