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ランチタイムでも「FREETEL SIM」が速い――「格安SIM」18サービスの実効速度を比較(ドコモ回線6月編)

ITmedia Mobile 7月6日(水)20時4分配信

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

【ランチタイムのアイディメディア本社はこんな結果に】

 そこで、2015年7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は2016年6月編として、先月のドコモ系MVNOの通信速度をリポートしたい。au系MVNOについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の18サービスだ。

・IIJmio
・OCN モバイル ONE
・BIGLOBE LTE・3G
・b-mobile(おかわりSIM)
・So-net モバイル LTE
・楽天モバイル
・NifMo
・ロケットモバイル
・FREETEL SIM
・DMM mobile
・U-mobile(LTE使い放題)
・Wonderlink(LTE Iシリーズ)
・Wonderlink(LTE Fシリーズ)
・mineo(Dプラン)
・DTI SIM
・0 SIM
・イオンモバイル
・ドコモ(mopera U)

 ドコモの純正サービスであるmopera Uを除くと、MVNOのサービスは計17。前回(2016年5月編)から「ロケットモバイル」を追加している。

 なお、いずれのSIMもLTEの高速通信に対応したものを使っている。

 調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 2×2台
・計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST
・計測時間帯:平日午前(8時50分~)、午後(12時20分~)、夕方(18時~)の3時間帯
・計測場所:JR横浜駅西口(午前、午後、夕方)、東京都港区のアイティメディア社内(午後のみ)
・計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。

 人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。またau回線の記事でも触れるが、測定の前半はauのMVNOも同時に計測しているため3台同時の測定となり、前半のサービスは測定を始めるまでの準備に時間がかかっている。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●平日午前はトップに「b-mobile(おかわりSIM)」が登場!

 今回の測定は6月22日(水)、23日(木)にJR横浜駅西口前、6月27日(月)に東京都港区のアイティメディア社内で行った。まずは23日に行った横浜駅での午前中の測定結果をお伝えする。

 当日の天候は雨。そのためか周辺に通行人は少なく、通勤通学の人々は駅ビルのなかを歩いていく。特に9時前は人々の足音がとても大きい。そして9時を過ぎるとどんどん静かになっていく。

 今回1位を獲得したのは「b-mobile(おかわりSIM)」だ。これは意外な結果である。先月はトップ10にも入っていないところからの急上昇。下り平均25.62Mbpsはドコモ系MVNOではかなり高速だ。しかも上りの速度でも16Mbpsを超えてトップに。見事な勝利といえるだろう。

 今月は2位に下り平均25.09Mbpsで「DMM mobile」、3位に下り21.87Mbpsでドコモの「mopera U」、4位に下り20.51Mbpsで「BIGLOBE LTE・3G」と、4つのサービスが下り20Mbps台という良好な結果を残した。

 下り平均10Mbps以上のサービスは2つだった。1つは前回も10Mbpsを超えたパナソニック系の「Wonderlink(LTE I)」で、今回は下り13.3Mbpsという結果に。もう1つは、前回は最速だった「イオンモバイル」で、今回は11.23Mbpsという結果となった。

 一方、前回2位の「FREETEL SIM」と3位の「ロケットモバイル」は失速……ではあるものの、いずれのサービスも下り4Mbps台であるため、実用的な速度ではある。

 ワーストは「DTI SIM」の下り1.71Mbps。ネットワークが空いている午前中にこの速度だと心配になる。「Wonderlink(LTE F)」の下り2.41Mbps、「IIJmio」の下り2.42Mbpsも、不安になる数字だ。

 今月はサービスによる速度の差がずいぶんと大きい。

●平日午後は「FREETEL SIM」が巻き返す! が、他のMVNOは……

 横浜駅前12時20分からの測定も23日に行った。天候は引き続き雨だが、勢いは若干弱まり、午前中よりも空は明るくなった。傘を差さない歩行者も見られ、外出している人が増えている印象だ。周りには待ち合わせの人も多い。ランチタイムはネットワークが混雑するが、果たして雨の影響はあるのか?

 全体的に先月からさらに低速化が進んだ印象だ。下り平均1Mbps未満のサービスは5月が11サービスだったが、6月は12サービスに増えている。残りのうち4サービスが下り平均1Mbps台で、それ以上の速度が出たのはたったの2サービスだ。

 1位はドコモのmopera Uで、下り平均24Mbps以上と好調だ。混雑時はやはり純正が強い。2位はFREETEL SIMで、下り平均9.34MbpsとMVNO勢で唯一強さを見せた。4月、5月、6月と「ランチタイムのMVNOといえばFREETEL SIM!」と言っても過言ではない状況が続いている。

 3位には下り平均1.76Mbpsの「楽天モバイル」がランクインした。その他、下り平均1Mbps台となったのはBIGLOBE LTE・3G、b-mobile(おかわりSIM)、「Wonderlink(LTE F)の3つのサービスだ。

 ワースト勢では「mineo(Dプラン)」が下り平均0.19Mbps、DTI SIMが0.29Mbps、「OCN モバイル ONE」で0.33Mbpsと苦しい状況だ。DTI SIMは5月の測定では下り5Mbps台で3位だったのだが……。

 上りの速度を見ると、トップのBIGLOBE LTE・3Gは平均11.69Mbps。2位は平均10.19Mbpsで「NifMo」。他のサービスも平均5Mbps以上は出ている。

●平日夕方は6月もつらい! 「DMM mobile」が“純正”に肉薄!

 横浜駅夕方の測定は22日に行った。この日も雨だったが、夕方になると雨があがり、舗装路も乾いている状態。人通りは大変多く、夕方らしく駅周辺は帰宅する人、飲みに行く人、まだまだ遊ぶ人、当然待ち合わせの人も多くいつものように大混雑している。さらに選挙も始まり、街頭演説が行われると多くの人が集まることもある。ランチタイム以上に携帯電話の利用者は多いはず。

 というわけで、毎月のように夕方は通信速度が伸び悩む。今月もトップのmopera Uですら下り平均3.33Mbpsだった。先月は下り3.68Mbpsだから少し悪化している。だが、上りの速度では平均7Mbps台でトップを獲得した。混雑する中でも純正の強みを感じられる。

 2位にはDMM mobileの下り平均3.31Mbpsで、純正とほぼ同じ速度となった。上りも平均5.98Mbpsと好調だ。先月の夕方、DMM mobileは下り平均2Mbps台で3位だった。夕方に強い傾向があるのかもしれない。

 3位には下り平均2.73MbpsでFREETEL SIMがつけた。上りも5Mbpsと、純正やDMM mobile同様に強さを見せている。

 残りの7サービスは下り平均1Mbps台で、8サービスは下り平均1Mbps未満となった。ワーストは楽天モバイルの0.42Mbpsで、DTI SIMの0.43Mbps、OCN モバイル ONEの下り0.49Mbpsと続く。この速度では、実用的に使う上で辛いことも少なくない。

 だが、下り平均0.5Mbpsの「0 SIM」が上りでは3位の平均5.82Mbpsで健闘している。上り・下りともにイマイチだったのはロケットモバイルの下り0.88Mbps/上り1.62Mbps(上りはワースト1位)や「U-mobile(LTE使い放題)」の下り0.78Mbps/上り2.03Mbps(上りのワースト2位)などだ。

●午後のアイティメディア社内では「mopera U」と「FREETEL SIM」がワンツー

 東京都内のアイティメディアでは会議室で6月27日に測定した。この日は晴れ。大変暑く、周辺では半袖のYシャツをよく見かけた。梅雨の合間の晴れということもあってか、ランチタイムに外に出ている人も多い。

 5月は下り平均1Mbps未満のサービスが13件あったが、6月も11サービスが該当し、相変わらず多い状況だ。残りも5サービスが1Mbps台で、トップは結局ドコモ純正のmopera Uで、下り平均29.48Mbpsとダントツの結果だ。

 続くのは下り平均14.53MbpsのFREETEL SIMと、横浜のランチタイムと同じ傾向となった。FREETEL SIMは先月も2位だったがは5Mbps台だったことを考えると、速度が改善していることが分かる。

 3位は楽天モバイルの下り平均1.55Mbpsで、BIGLOBE LTE・3G、DTI SIM、U-mobile(LTE使い放題)と下り平均1Mbps台が続き、ギリギリ平均1Mbpsちょうどの所にイオンモバイルが来る。

 ワーストは下り平均0.33MbpsのNifMoとなった。その後には下り平均0.38Mbpsのmineo(Dプラン)、下り平均0.39Mbpsのロケットモバイル、0 SIMと続く。ただし、「ロケットモバイル」は上りの速度は平均11.51Mbpsとトップとなった。Wonderlink(LTE F)とDTI SIMも上り平均10.67Mbpsで上りの通信は好調だ。他のサービスも、上りに関しては4Mbps以上と悪くない。

●各サービス伸び悩み? 「b-mobile(おかわりSIM)」と「DMM mobile」は光ったが……

 6月は少々波乱の展開だった。1位や2位をうかがう位置にいなかったはずのb-mobile(おかわりSIM)とDMM mobileが急上昇してきた。上位常連の「FREETEL SIM」も相変わらず強く、今回は下り平均の最高速度が14Mbps台となった。

 前回文字通り“ロケットスタート”を決めたロケットモバイルは調子がかなり悪そうで心配したが、アイティメディア社内の計測で上りトップを獲得した。MVNOとしては最後発組なのでまだ評価を定めにくいところだ。

 一方、安定感のあったDTI SIM、Wonderlink(LTE F)やイオンモバイルがいまひとつだった。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

・IIJmio……夕方になんとか持ち直す
・OCN モバイル ONE……朝から厳しい展開
・BIGLOBE LTE・3G……朝と上りに自信あり!
・b-mobile(おかわりSIM)……朝に自信! 横浜で底堅い
・So-net モバイル LTE……6月は終始パッとせず
・楽天モバイル……夕方苦手も昼時は底堅い
・NifMo……下りはダメだが上りは強い!
・ロケットモバイル……上りは強め 下りに不安
・FREETEL SIM……朝は伸び悩むも安定
・DMM mobile……朝と夕方はお任せ!
・U-mobile(LTE使い放題)……ずっと1Mbps前後で不安
・Wonderlink(LTE Iシリーズ)……朝と夕方に強い
・Wonderlink(LTE Fシリーズ)……低速でも底堅さあり
・mineo(Dプラン)……終始伸び悩む展開
・DTI SIM……終始低速で辛い
・0 SIM……上りはそこそこも下りは低速
・イオンモバイル……底堅さはあるものの得意は朝
・ドコモ(mopera U)……終始速度安定で堅い

 MVNOのサービスは、料金が安いゆえに混雑時の通信速度低下はある程度仕方のないことだ。そんなシーンでも、そこそこの速度を維持できると印象は良くなるはずだが、そのような意味で確実に「抜き出ている」サービスは現状FREETEL SIMだけだろう。果たして「抜き出る」サービスは出てくるのか。

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

最終更新:7月7日(木)21時41分

ITmedia Mobile

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