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梅雨なのに・・・田んぼに水がない!! もうすぐ猛暑本番 農家お手上げ

日本農業新聞 7/6(水) 12:30配信

 関東甲信や北陸、東北南部で農業用水の不足が深刻だ。水稲から大豆に転換したり、取水を輪番制にしたりと、産地は必死に対応を進める。気象庁によると7月は日本海側を中心に平年より降水量は多くなる見通しだが、雪不足が尾を引き、「ダムの水不足が解消するほど降るかは不透明」(気候情報課)な状況。猛暑が予想される今夏、「猛烈な暑さと水不足で稲が干上がってしまう」と農家は不安を募らせる。

・用水止まり大豆転換も 福島県石川町

 5日、福島県石川町の赤羽地区。水があるはずの田んぼに水がない。土がむき出しになり、ひび割れている。「あっちの田もこっちの田も、水がない。お手上げだ」。農家の遠藤幸紀さん(86)は、険しい表情を浮かべた。

 解決策はない。それでも遠藤さんは水稲に少しでも養分がいくように、例年以上に草刈りに励んでいる。「20歳の時から毎年米を作って60年以上になるが、経験がない水不足だ」

 同町にある千五沢ダムは6月6日から農業用水の供給を停止している。貯水率は41%(7月5日現在)。取水制限により雨水をため、最も水が必要な梅雨明け後に備える。同町によると、ダムの受益面積は農地2000ヘクタール。全農地が水不足というわけではないが、有効な策は「雨を待つしかない」(産業振興課)のが実情だ。

 田植えを断念した農家もいる。佐川美子さん(79)は、夫の武さんが亡くなった7年前から農地8ヘクタールを親戚に託しているが、5ヘクタールが水不足だ。このうち2ヘクタールは代かきができずに田植えを諦め、水がそれほど要らない大豆に転換した。

 3ヘクタールで田植えをしたが、水不足で分けつが進まないという。佐川さんは「収穫は難しいかもしれない。お父さんが生きていたら、水が全然ないから驚くでしょう。どうしようもない」。

・対策打てぬ 北陸、関東少雪たたる

 富山市の井田川水系土地改良区は5日、改良区役員と県担当者が渇水対策会議を開いた。最近は雨が降っているが、雪解け水が少ないため、晴天と猛暑になればすぐに田が乾いてしまう。現在は中干しの時期で水を必要としないが「水がここまでなくなったことはかつてなかった。先を見据えて、対応策を練っておきたい」と理事長の若林博之さん(69)。節水のために輪番制を導入したり、農業用水の供給を一部止めたりといった対策を検討している。

 10%の取水制限が続く利根川水系。八つのダムの貯水率は51%(5日現在)で平年の半分近くまで減っている。容量が大きい矢木沢ダムの貯水率は21%まで落ち込んだ。国土交通省関東地方整備局利根川ダム統合管理事務所によると貯水量は6月中旬から横ばいで、「まとまった雨が降らず、深刻な状況を脱していない」と指摘する。

 ダムの水を利用する群馬県JA利根沼田は、山沿いで平年より1カ月遅い6月末にやっと田植えができた所もあったという。「ため池がない地域では、対策といっても限界がある」と困惑を隠せない。

 気象庁によると今後1カ月は北海道・東北に加え、日本海側の地域で降水量が平年に比べてかなり多くなるが、太平洋側では平年並みの見通し。今夏は平年以上に節水が求められそうだ。(尾原浩子、隅内曜子)

日本農業新聞

最終更新:7/6(水) 12:30

日本農業新聞

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