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《高校野球の今 上》5点勝負 「攻撃力」に変化

上毛新聞 7月6日(水)6時0分配信

 全国大会100年の節目を超え、新たな歩みを始めた高校野球。夏の群馬大会の開幕を控え、各チームの取材を始めると、いくつかの「変化」に出合った。全国でも勝率を上げている県勢の力の源に迫ることができるかもしれない。そんな期待を抱きつつ、変化の背景や意味を探った。

 「今は5点を取らないと群馬で勝てない。(相手を)3点に抑えることは、守備陣にとってかなりのプレッシャーになる」。1999年に夏の全国制覇も成し遂げた桐生第一の福田治男監督からこんな話を聞いた。「攻撃力」に変化があるという。

●ビッグイニング

 群馬の攻撃のレベルが上がったことによって、これまでの「3点」を目安に守り、得点する戦術だけでは厳しくなってきたということだ。堅実な野球で強豪の地位を築いたが、今後は送りバントなどで確実に1点を取りにいくだけでなく、状況に応じてビッグイニングを狙う姿勢も見せるという。

 福田監督は昨夏の群馬大会決勝を、きっかけの一つに挙げた。7年ぶりの決勝は4―5で健大高崎に惜敗。夏の甲子園に初出場した1993年以来、群馬大会で11度決勝に進み、うち10度は3失点以内にとどめていたが、初めて4点以上を失った。

 最近の群馬大会を見ると、福田監督が感じる変化は現れている。全体的に実力が拮抗(きっこう)してくる準々決勝以降の3試合で、ここ5年の優勝校は計77得点、6~10年前と比べて6点増えている。その間に何が変わったのか。

●機動破壊が影響

 健大が初めて甲子園に出場したのが、ちょうど5年前。足を使った積極的な攻撃で全国区となり、県内で後を追うチームにも大きな影響を与えた。前橋商の住吉信篤監督は「ただ守り、打つだけでは対抗できない。自然に自分たちも走塁や細かい野球を考えるようになった。他のチームにとっても、きっかけになったのでは」と指摘する。健大の「機動破壊」を書いた書籍を参考にする学校も多い。

 バッティング技術の向上にともない、攻撃力が上がったとも考えられる。監督歴30年になる太田工の金子繁監督は「昔は140キロの球はなかなか打たれなかったが、今は簡単にヒットにされてしまう」。

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最終更新:7月6日(水)6時0分

上毛新聞

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