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韓国ポスコ、建材向け厚板販売強化。清水建設向けにビルトH1000トン

鉄鋼新聞 7月6日(水)6時0分配信

 韓国・ポスコは建材向け厚板販売に注力している。グループ会社で鋼材加工・販売を手掛けるポスコP&Sなどを通じて清水建設にビルトH形鋼(BH)1千トンを納入する、とこのほど発表した。ポスコは「(グループ会社が)これまで日本ファブから下請けとして受注していたが、(ゼネコンとの)直接契約の締結に成功した。これは日本の建設鋼材市場への供給拡大の契機になる」としている。

 清水建設が施工する東京団地冷蔵の倉庫建て替えに必要なBHを今月から納入する。母材の鋼種はTMCP325B。「国土交通省からの証明書を受け、日本に納品できる唯一の韓国企業だ」(ポスコ)という。
 ポスコグループの厚板生産能力は年間800万トン超。販売量は明らかにしていないものの、厚板メーカーとしては世界最大手規模になる。ただ、東アジアにおける厚板の需給は緩和しており、各国メーカーともに厚板販売には苦戦しているのが現状だ。
 特に韓国は造船不況などに伴い厚板需要が減少傾向。一方、ポスコや現代製鉄は厚板生産能力を拡大し、東国製鋼が厚板事業の集約に追い込まれるなど、需給バランスは深刻な緩和状態にある。
 こうした中、ポスコは国内外で積極的に厚板の拡販を進め、日本でも溶断業者向けのほか造船や産業機械など製造業向けで実績を増やしていた。ただ、薄板で実績のあった製造業向け中心の販売であり、鉄筋やH形鋼など建設鋼材の生産・販売に注力してこなかった影響もあってか、これまで一定の需要規模を見込める建築・土木関連の販売はほとんどなかった。
 しかし、さらなる厚板拡販には建設分野への進出が欠かせない。ポスコにとっては不得手ともいえる建設分野で着々とPRを進め、「百貨店の店舗建て替えで採用」(関係者)されるなど実績を積み重ねていた。

最終更新:7月6日(水)6時0分

鉄鋼新聞