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生徒に消防団の活動説明 南部高龍神分校で、団員数確保狙い

紀伊民報 7月6日(水)16時45分配信

 和歌山県田辺市龍神村安井の南部高校龍神分校で5日、同市消防本部の職員が講師となり、消防団の仕事や組織について生徒に理解を深めてもらう説明会があった。消防団員の高齢化に歯止めをかけるのが狙いで初の試み。今後、同市内の他の高校でも同様の説明会を開いていく。

 同本部によると、消防団への加入につながればと、学校に出向いて生徒の顔を直接見ながら話をすることにしたという。

 この日、分校を訪れたのは同本部消防総務課の戎嶋健課長と橋本真一消防団係長、田辺消防署の前山久美子消防副士長、大久保和哉消防士の4人。戎嶋課長が、体育館に集まった全校生徒63人を前に、消防と消防団の役割や仕事の内容について語り「火災の場合は、地域の消防団がいち早く現場に駆け付けて、被害を最小限にくい止めている」などと説明した。

 橋本係長は、消防団は自分たちの町は自分たちで守ろうという郷土愛と奉仕の精神から生まれたことや、普段は仕事を持ちながら、いざという時は消防活動をすることを説明。主な任務は火災、水災、地震などの災害時の活動、地域の防火指導、消防訓練などであると語った。

 同市消防団には約千人の団員がいて、龍神村には4支団があり、団員は約140人、車両10台、小型動力ポンプが25台配備されていると紹介。市消防団には女性分団があり、約20人が広報や防火啓発、応急手当ての普及などで活動していることも述べた。

 消防団は今、人手不足という大きな問題に直面しており、全国では団員が1954年に200万人いたが、今年は85万人台となることや、平均年齢も40年前は32・5歳だったのが、現在は40歳を超えているという。

 橋本係長は「田辺市の場合はそれほど大きくは減っていないが、全国的には若者の入団がなく年々減り続けている。今日の話を聞いてやってみたいという人がいれば、消防団に入ってほしい」と呼び掛けた。

 最後に前山消防副士長、大久保消防士が、消防の職業を選んだきっかけや、日々の仕事の内容について生徒に体験談を交えて話した。

 父親が龍神村の消防団員だという3年生の小川咲さん(18)は「消防団は年齢の高い人ばかりと思っていたので、18歳から入団できると聞いてびっくりした。男の人ばかりというイメージだったが、女性もいると知って驚いた。とても勉強になった。将来は看護師を目指しているが、消防の仕事も少し興味を持った」と話した。

 3年生の原拡輝君(17)は「人を助ける仕事に就きたいと思い、中学生の頃から消防士になろうと決めていたので、今日はいろいろと話を聞いて消防の仕事を身近に感じた。近く開催予定の本部の施設見学会に行きたい」と目を輝かせた。

 戎嶋課長は「静かに話を聞いてくれてありがたかった。話の内容が生徒に届いたと思う」と語った。

最終更新:7月6日(水)16時45分

紀伊民報