ここから本文です

[MOM1815]神戸U-18 MF野田樹(3年)_「存在感が更に増している」司令塔が、セットプレーから2得点

ゲキサカ 7月6日(水)8時5分配信

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.3 高円宮杯プレミアリーグWEST第7節 名古屋U18 3-3 神戸U-18 トヨタスポーツセンター]

 試合を通じて、放ったシュートは名古屋グランパスU18の倍となる26本。いくらシュートを打ってもゴールネットを揺らせない。3得点を奪ったことよりも、決定力不足が目につく展開の中、中盤で気を吐き、2得点を奪ったのがヴィッセル神戸U-18のMF野田樹主将(3年)だった。

 最初の見せ場はサイド攻撃からCKを奪った前半13分。MF佐藤昴がゴール前に蹴ると見せかけ、ニアにゴロのパスを展開すると、フリーで走り込んだ野田が右足で勢いよく蹴り込み、ゴールネットを揺らした。「昨年までセットプレーで点が獲れないし、守備でも失点が多くて弱点だった。でも、セットプレーを大事にしないと上には行けないし、今年は大きい選手も多いので練習からずっとセットプレーを練習してきた」。そう口にする新たな武器で均衡を崩したものの、以降は相手の攻撃に対し、思うように守備がハマらず。攻撃の起点となるはずの野田も得意とする細かいボール回しから大きな展開を入れる機会が少なく、苦戦を強いられた。流れが徐々に名古屋ペースに傾いた結果、23分と35分に連続失点を許してしまう。

「無駄な失点。自分たちで試合の流れを悪くしてしまった」と反省する前半から一転し、後半は「昨日、首位(セレッソ大阪U-18)が勝ったのを見て、勝ち点3を積み上げないと引き離されてしまう。絶対に負けられないという気持ちで試合に入った」と再びギアを入れて反撃を開始。右サイドで快足を飛ばしたFW向井章人や、後半から入ったFW泉柊椰を後方からのパスで活かしてゴールに迫ったが、同点弾は奪えない。ため息を漏らす場面が続く中、再び歓喜を呼び起こしたのは1点目と同じセットプレー。後半17分にFW永澤竜亮がPA左外で倒されてFKを獲得すると、野田がグラウンダーで蹴ったボールがゴール左下に突き刺さった。

 実父でもある野田知監督が「入ると思わなかった」という一撃で試合は振り出しに戻ったものの、直後に失点し、再びビハインドを背負うことに。泉の得点ですぐさま同点に追い付き、以降も決定機を作り続けたが、逆転弾は生まれない。44分には、野田自身にも3度目のチャンスが到来。右サイドを飛び出したFW原尊がゴール前に入れたマイナスのパスに対して、2列目から飛び出し、フリーで合わせたが、ボールはゴールマウスを捉えることなく、タイムアップを迎えた。

「2点獲れたけど、3点目を獲れたと思うので、満足していない。勝ち点3がこの試合の絶対条件だったので、チームとしても、個人としても反省しないといけない内容だった」と反省の弁を口にしたように不満が残る試合内容ではあったが、野田がいなければ勝ち点1を拾えなかったことも確か。「もう1点獲れたんじゃないですか」と終了間際のシュートミスをからかった指揮官も「チームでの存在感が更に増している。今、誰が怪我をしたら一番マズいか考えると樹だと思う」という表現で野田の重要性を口にする。

 新チームが立ち上がってからは「絶対に日本一を獲る」とピッチ内外の細部まで拘って、準備を進めてきた。開幕から2連敗したものの、第3節以降はクラブユース選手権の予選も含めて無敗を維持。野田自身は試合終了の笛が鳴ると同時にピッチに倒れ込むなど気迫溢れるプレーを続けているが、「負けないチームではなく、勝てるチーム、上に行けるチームでないといけない。そのためには僕が中心となってもっと鼓舞しないといけないし、もっとプレーで引っ張っていかないといけない」。

 存在感や能力の高さは確かだが、個人としてチームとして更に上を目指すためには結果がより大事なことは誰よりも分かっている。今後は得点やアシストはもちろん、“チームを勝たせるプレー”でチームに歓喜をもたらせてくれるはずだ。

(取材・文 森田将義)

最終更新:7月6日(水)8時5分

ゲキサカ

スポーツナビ サッカー情報