ここから本文です

OCC初の海外展開 電子カルテミャンマーで採用

沖縄タイムス 7月7日(木)6時50分配信

 システム開発のOCC(浦添市・天久進社長)が開発した医療システム「電子カルテ・カフー」が、ミャンマーの商業都市ヤンゴンにある二つの民間医療施設に採用された。6日、現地に向けて出荷した。同社独自での海外展開は初めて。同国での普及を目指し、現地法人の立ち上げも検討している。県情報産業協会によると、県内IT企業がミャンマーへ本格的に進出するのは例がないという。(政経部・村井規儀)

 電子カルテ・カフーは、処置や注射などの治療内容をスタンプで押すように記入でき、診療の迅速化が図れる。ミャンマー向けは多言語化しているのが特徴だ。同社はことし4月にミャンマー国内の医療施設を回って、システムの特長や機能を説明した。採用した医療施設のIT管理担当者がシステム運用する。OCCは8月中旬をめどにシステムエンジニアを派遣して同システムの改良点やニーズを聞き、ミャンマー版独自の利便性向上を図る。2016年度は、ミャンマー全体の医療施設に改善版を売り込み、販路拡大を目指す。
 OCCは、2012年からJICA沖縄や県情報産業協会と連携し、ミャンマー視察や同国からの研修生を受け入れてきた。琉球大学大学院で情報工学博士課程を修了したチョジン・ウィン氏を採用し、ミャンマー語の自動音声翻訳システムの開発を手掛けている。ヤンゴンでのシステム説明もウィン氏が担当した。
 日系企業が多く、日本語学校もあることや風習・食文化が沖縄に近いことも進出を後押しした。
 天久社長は本年度は同事業での収益は見込めないとしながら、「数量を優先してサービス低下を招くより、着実さに重点を置いた」と説明。2施設の採用を販路拡大の布石ととらえている。ITインフラが未整備のミャンマーでは多様な需要がある。「一緒に取り組むパートナーとして、ミャンマーの技術者への教育も実施していく」と意気込みを語った。
 県情報産業協会の担当者は「ミャンマーはまだ大手の進出が少なく、市場が開拓されていない。システムを共に開発することで、将来的にもシェアを獲得できるのではないか」とみている。

最終更新:7月7日(木)6時50分

沖縄タイムス