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プロ転向の清水 大橋ジム入りの“ドM”な動機

東スポWeb 7月7日(木)10時0分配信

 ロンドン五輪ボクシングバンタム級銅メダリストの清水聡(30)が、プロ転向を正式に発表した。勤務先だったミキハウスは退社し、所属先は大橋ジムに。29日のプロテストを受験し、これに合格すれば9月にフェザー級でデビュー戦を行う予定だ。それにしてもメダル獲得から4年たってのプロ転向。この裏には何があったのか。清水が明かした“ドMな?理由”とは――。

 清水は「リオ(五輪出場)の道が断たれて、東京五輪を目指そうかとも思いましたが、4年やるにはモチベーションが…それなら人生一度きりですし、プロの新しい道を進んでみようと思った」と転向の理由を説明した。

 所属先に大橋ジムを選んだことについては「何人も世界王者を輩出しているし、現役世界王者もいる。環境を含めて日本のトップ3に入るし(親交のあるWBO世界スーパーフライ級王者の)井上尚弥がいることも大きかった」と話した。

 レベルの高い選手たちの中に交じってより高みを目指したいという考えはもっともだが、大橋ジムでのプロ転向を選んだのには清水ならではの理由もあった。「とにかく、キツい練習がしたいんです」と話す銅メダリストは「僕、人に言われないとダメなタイプなんです」と本紙に打ち明けた。

 自衛隊体育学校に所属していた際は、練習をサボるなどもってのほか。だが、2014年からミキハウス所属となってからは指導者も常駐ではなくなった。

 自宅で保管していた銅メダルを紛失したと勘違いして騒動になったり、過去の試合などを書き留めた手帳をなくしてしまい、アマチュア時代の正確な戦績がわからない…というおおらかな性格とあって「一人でやると、どうしても練習に身が入らないこともありますし、ちょっと寝たらロードワークする時間がなくなって『ま、いいか』ということもありました…これじゃ強くなるはずありませんよね」(清水)。

 大橋ジムでは3階級制覇王者でIBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(33)を担当する松本好二トレーナー(46)が指導にあたるため、“手抜き”など一切許されない。清水は「朝の練習(ロードワークなど)も一緒にやるっていいますし、それも大橋ジムを選んだ理由です」。日によっては「地獄の階段ダッシュ」がメニューに加わることについても「地獄の練習とか、いいですねえ~。筋肉痛で階段下りるのにも苦労する、とかなってみたいです」と、心身ともに追い詰められるようなハードメニューに相当飢えている様子だ。

 アマチュアボクシングの総本山である日本ボクシング連盟の山根明会長(76)は清水のプロ転向にあたって「2年で世界王者になれなかったら辞めさせて(引退させて)くれ、と言っていました」(大橋ジムの大橋秀行会長)と“鬼指令”を出している。

 これを伝え聞いた清水は「2年、ですか?」と面食らいつつも「世界王者にならないと(プロに転向する)意味がないと思う。33歳になるまでには結果を出します」とキッパリ言い切った。

 ミドル級金メダリストの村田諒太(30=帝拳)とともに、日本ボクシング界に44年ぶりの五輪メダルをもたらした男が、プロの世界でどんな快挙を成し遂げるか。

最終更新:7月7日(木)10時22分

東スポWeb