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不動産投資の「資金ショート事例」 忘れた頃にやってくる○○に注意!

ZUU online 7/7(木) 18:10配信

不動産投資についての失敗事例を学ぶことで、成功をより確実なものにしよう。

不動産は金額が大きいため、収入から遅れて支出が発生すると、分かっていてもドキリとするものだ。資金繰り上でよく忘れがちなものに、突発的な経費と固定資産税、不動産取得税などの税金関係がある。買ったはいいが「後で手元資金が無い!」なんて慌てることがないように……。不動産投資における資金繰りのタイムラグ(時間差)についてみていこう。

■不動産投資には「ある程度の余裕資金」が必要

そもそも購入時には、不動産仲介手数料、不動産登記費用、融資諸費用、印紙代など諸経費が多く発生する。物件価格とは別に5%程度は必要になる。

例えフルローンで物件代金を賄えたとしても、諸経費は自己負担しなければならない。火災保険・地震保険などの各種保険も補償内容や期間設定によっては、かなりまとまった金額になる。やはり不動産投資では、ある程度の余裕資金は必要だ。

「築古戸建て投資法」を始めた知人がいる。数百万円の戸建てを勇んで購入したのはいいものの、リフォーム費用の見積りを見てびっくり。その額は、350万円だったのだ。なけなしの貯金をはたいて買ったので残高は、ほぼゼロ。その後のリフォーム費用まで考えていなかったので大いに慌てたそうだ。

結局、リフォーム費用は日本政策金融公庫から融資を受けることができたが、返済期間が6年と短かったため元本返済額が大きく、キャッシュフローがとても少なくなってしまった。

購入後に遅れて発生するのはリフォーム費用だけではない。固定資産税もうっかりしがちなものの一つ。支払時期は市町村によって異なるが、だいたい5~6月。前年の9月に購入したとすると、8ヵ月以上先になる。中古の場合は新築住宅の減額措置も受けられないのであらかじめ金額を計算しておこう。

新築の場合は突発的な費用はそれほどではないが、中古となれば何があるか分からない。過剰に資金を寝かせても効率が悪いが、ある程度の現金は持っていたい。

■忘れた頃にやってくる「不動産取得税」 購入時に計算を!

もう一つ遅れてやってくるものに不動産取得税がある。固定資産税と違い、普段あまり目にしない一過性の税金だけうっかりし易い。不動産を取得して半年以上経過して、忘れた頃に請求がくる。しかも金額が大きい。

固定資産税評価額×4%(現在は軽減税率適用中で3%)で計算され、市町村から請求が来る。これもローンの対象外。やはり自己資金が必要になる。

会社員に人気の投資法として、都内の区分マンションがあるが、説明資料には固定資産税や不動産取得税について記載してないものが多い。購入検討時には将来の修繕費を含め、きちんと計算するようにしよう。

■CF(キャッシュフロー)と利益の違い

現金の動きであるキャッシュフローと財務上の収支の違いやタイミングのずれは、不動産賃貸業だけに限らずビジネスの世界ではごく普通のことだ。ただ、会計のことを知らずに家計のつもりで見ていては、なかなかピンと来ないものも多い。

特に不動産投資で重要なのは3つ。

(1)減価償却は現金支出がないが、経費として売上から差引くことができる
(2)ローンの元本返済は現金支出を伴うが経費にはならない
(3)敷金は預かり金なので、売上ではない

初心者は損益と貸借の区別を学んでいないので、この違いで混乱する人が多い。ぜひ会計を学んで損益科目と貸借科目を理解して欲しい。

■家賃滞納に注意 「踏んだり蹴ったり」

不動産賃貸業では滞納があれば特に悲惨だ。家賃入金が無くても「売上」なので計算上の利益が出れば税金の対象になる。家賃という「売上」が計上され、「売掛債権」になっているだけなのだ。入金が無いのに税金は取られる。正に踏んだり蹴ったりだ。

現金の動きと財務上の損益は別物と心得て、資金繰りをショートさせないように目くばりしよう。できれば会計も学んでほしい。

山本 常勝(やまもと つねかつ)
サラリーマン不動産投資家。定年の声が近づく中、自分年金作りを目標に53歳から本格的に不動産の勉強を始め、数多くの不動産を取得して賃貸事業を拡大、2.7億円の資産形成に成功する。登録メンバー1600名を誇る不動産投資サークル「ふどうさんぽ」事務局を務めながら、ファイナンシャル・プランナー(AFP)としても情報発信中。

最終更新:7/7(木) 18:10

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