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新日鉄住金ステンレス、7月契約の店売り向けニッケル系冷薄販価据え置き

鉄鋼新聞 7/7(木) 6:00配信

 新日鉄住金ステンレス(NSSC)は、店売り向けニッケル系冷延薄板の7月契約販価を据え置く。独自のアロイリンク方式に基づくアロイ価格は5千円下げだが、同幅のベース値上げで相殺する。英国のEU離脱問題で為替レートをはじめ経済全般が不安定化する一方、足元でニッケル、クロム原料が値上がりして8月店売り契約販価に影響が及びそうな情勢にある。顕著な世界経済の不安定さを店売り販価に直接反映し、値下げの直後に値上げを行えば国内市場を混乱させると判断し、据置きを決めた。

 NSSCは5月契約分からアロイリンク方式の一部見直しを実施。月ごとの冷薄価格変動をなだらかにする運用内容に改定した上でアロイ価格変動を店売り冷薄販価に反映する方針に転じ、6月契約ではほぼ4年ぶりの値下げ公表を行った。
 今回の据え置き策は3月契約まで続いた据え置き策と見た目は同じだが緊急性が異なる。英国問題の影響は急激な円高進行だけでなく、過剰流動性に伴うLMEニッケル価格上昇としても波及。一方、LMEニッケル価格上昇の背景にはフィリピン政府が打ち出した環境汚染対策もある。7~9月積みフェロクロム価格が約18%値上がりすることも決まっており、アロイリンク方式で重要な原料価格指標は不安定な状況にある。
 また今回のアロイ価格は5千円下げだが、わずかでも円高進行がとどまれば横ばいとなった程度の極めて微妙な下げ具合だった。
 市中の仲間売りは停滞しているがヒモ付きを中心とする内需は堅調で、同社の光・鹿島製造所の薄板工場は現有シフト体制でフル操業状態にある。8月店売り契約では今回下げを見送った分を加味することが予想される。
Cr系冷薄、据え置き
 新日鉄住金ステンレスは、店売り向けクロム系冷延薄板の7月契約販価を据え置く。独自のアロイリンク方式に基づくアロイ価格が横ばいだったため。6月契約で1万5千円のベース値上げを行い、5千円のアロイ価格下げとの差し引きで1万円の値上げを実施している。7月契約は5、6月の原料価格指標を基にしており、7~9月積みフェロクロム価格の上昇は反映していない。

最終更新:7/7(木) 6:00

鉄鋼新聞