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人間らしい感情表現をできるよう成長させていくには?

ベネッセ 教育情報サイト 7月7日(木)12時1分配信

感情は人間が生きていくうえで切り離せないものです。子どもの感情を大切にしつつ、人間らしい感情表現をできるよう成長させていくにはどうしたらよいのでしょうか。法政大学教授の渡辺弥生先生にお話を聞きました。

知能の前提となる感情の育成が大切

日本ではこれまで、知能を伸ばすのに躍起になり、社会性や人間性の育成については二の次とされているような風潮がありました。しかし、近年、「知」の教育に偏重しがちで「情」に関わる側面が十分育っていないと、社会に適応できる人格がきちんと備わっていかないということが明らかになってきたのです。たしかに、いくら学力を付けようとしても、子どもが友達関係で悩み、不安定な状態になっていたら、教えたことはスムーズに浸透しません。感情をうまく表せなかったり、上手にコントロールできなかったりすれば、人間関係で孤独を感じたり、組織の中でうまくコミュニケーションがとれず苦労したりすることになります。
感情は人間が生きていくうえで、非常に重要なものなのです。

そのため、子どもが「泣く」「怒る」などネガティブな感情を出したとしても、頭ごなしに否定するのはやめましょう。感情は否定しても、消えることはありません。また、ネガティブな感情も生きて行くうえで大事な感情なのです。感情を受け止めて、その感情とどう向き合うかを教えていくことが大切なのです。具体的に、2つの方法が有効です。

【方法1】感情を論理的に裏付けてみる

「泣く」という感情表現に対して、「どうして泣いているの?」「何が悔しかったの?」「なんでそう感じたの?」「これからどうしたらよいかな?」などと、状態だけではなく、理由が考えられるように具体的にかみ砕き、本人が感情を説明できるようにしていく方法です。問題解決の力を養うことができます。

【方法2】感情をありのままに受け入れる

「怒り」などのネガティブな感情を抱いたとしても、否定せず、「そういうこともある」と受け止めていく方法です。その感情を持ったから自分を「ダメ」とは思わないようにする。すると、穏やかな心境を理解できるようになります。

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最終更新:7月7日(木)12時1分

ベネッセ 教育情報サイト