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マクドナルド、転落からついに復活か

ニュースソクラ 7/7(木) 12:10配信

メニュー刷新やトッピングが人気に

 日本マクドナルドホールディングスが、2014年7月の鶏肉偽装問題発覚以降続いた暗いトンネルからようやく抜け出そうとしている。5月の既存店売上高は前年同月比21.3%増で、6カ月連続のプラス。2016年12月期連結決算では3年ぶりの経常黒字を見込む。消費者の節約志向も後押しし、ファミリーレストランなどから顧客が流れてきたことも業績を下支えしているようだ。ただ、低迷に底を打ったとしても、このまま再成長の波に乗れるかは見通せていない。

 まずはこれまでのマクドナルドの動向をおさらいしておこう。

 2014年7月、期限切れの中国産鶏肉を有力商品「チキンマックナゲット」に使用した問題が発覚。同月の既存店売上高は前年同月比17.4%減に落ち込んだ。その後の会社側の対応の遅さ、悪さが消費者の信頼失墜に拍車をかけ、同年12月にかけて既存店売上高は2ケタ減を続けた。追い打ちをかけるように2015年の年明けに商品への異物混入問題が発生。ことここにいたってももたつく会社の対応に重要ターゲットであるファミリー層の足が遠のき、2015年1月の既存店売上高は今回の問題発生後最悪の38.6%減を記録した。

 ただ、売り上げ急減が一巡した2015年8月、前年数値の「発射台」のレベルが下がったこともあって前年割れが止まり、2014年1月以来、1年7カ月ぶりに前年比プラス(2.8%)に浮上した。9~11月はマイナスだったが、それまでのような2ケタ減ではなく、0.3~2.5%の減少にとどまった。12月には8.0%増を記録した後、年が明けて2016年1月からは、今度は2ケタのプラスを続けている。業績については2014年12月期、2015年12月期はいずれも経常赤字だったが、2016年12月期は3年ぶりの経常黒字を見込む――というのが、マクドナルドの転落と業績底打ち、復活の経過だ。

 底打ちから復活の途上を歩むマクドナルドだが、国内の消費者の志向の変化も後押ししている。

 それは外食企業の株価に如実に表れている。ファミリーレストランの代表格であるすかいらーくは5月下旬に年初来安値を更新。昨年末に比べれば半年足らずで約20%の下落だ。マクドナルドが復活の道を歩むのと対照的にすかいらーくの5月の既存店売上高は前年同月比3.6%減と3カ月連続の前年割れになった。日本フードサービス協会の統計を見ると、ファミレス全体の売上高が今年3月に35カ月ぶりに前年割れを記録するなど、冴えない数字が目立つ。

 すかいらーくは2015年5月、時価総額で日本マクドナルドを抜いて外食業界首位の座を奪った。日本マクドナルドが一連の不祥事によるトンネルから抜け出せない時期ではあったが、ファミレスが消費者の「ちょい贅沢」需要を取り込んで単価の高いメニューによる成長を期待されていた時期でもあった。しかし、期待通りには事は運ばず、株価は下り坂。先週6月17日の時価総額は2516億円で、同日の日本マクドナルドの3769億円を大きく下回ってしまっている。

 マクドナルドが復活に向けて打っている手は何か。まずはメニューの刷新だ。今年4月、主力の「ビッグマック」より一回り大きい「グランドビッグマック」を投入したところ、人気を呼んだ。予想を超える売れ行きに、当初の予定を前倒しで販売を終了。4月下旬に発売した肉の量が多い「クラブハウスバーガー」や、5月発売でハワイ名物を意識した「ロコモコバーガー」も好調。客数は今年5月まで5カ月連続で増え、5月は前年同月比7.0%増。客単価も5月まで6カ月連続で増え、5月は13.3%増だった。

 6月に入っても定番バーガーにベーコン、チーズソース、唐辛子の一種と3種の具材をトッピングできるサービスを期間限定で始めたほか、訪日外国人を意識して無料の公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」サービスを7月末までに半数の店舗で導入するなど、攻めの姿勢が続いている。

 復活の途上にあるマクドナルドだが、売上高は鶏肉偽装問題以前にまでは戻っていない。健康を意識した米国発の高級バーガーチェーン「シェイクシャック」が日本に上陸するなど、競争環境は変わりつつある。さらに再成長を図るには、節約志向に頼らず消費者を呼び戻せるような魅力を磨くことが必要となりそうだ。

ニュースソクラ編集部

最終更新:7/7(木) 12:10

ニュースソクラ

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