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北海道新幹線3カ月。乗車率は徐々に向上も「札幌延伸」のジレンマ露呈

ニュースイッチ 7月7日(木)7時40分配信

新函館北斗、「途中駅」の懸念から周辺の開発がスローペース

  「北海道新幹線」は開業から3カ月が経過し、徐々に乗車率が高まってきている。開業当初は東京―新函館北斗間の所要時間が4時間を超えることから、航空旅客に比べて競争力が低いとされ、乗車率の低迷が指摘されていた。だが、5月の大型連休や東北からの修学旅行の需要などで、乗車率は上昇傾向。JRグループでは7月から観光PR事業「青森県・函館デスティネーション・キャンペーン(青函DC)」を実施し、青森県も含めた、北東北と南北海道への誘客を加速する。ただ、駅周辺への投資呼び込みで課題も出ている。

 JR北海道によると、開業から5月末までの北海道新幹線の利用者数は、上下線合わせて44万9600人。2015年の在来線の実績に比べ、1・9倍に伸びている。1日当たりでは前年同月比85・6%増の平均7600人。開業直後、20%台だった乗車率も、5月はゴールデンウイークがあったこともあり、38%まで上がってきている。

 北海道新幹線は東北新幹線の新青森駅から津軽半島を通り、青函トンネルを経由して、新設の新函館北斗駅が終点となっている。新函館北斗は北斗市にあり、観光などの中心となる函館駅からは、約18キロメートル北の地点に位置する。函館までは在来線に乗り換える必要があり、所要時間は約20分だ。このため新函館北斗には、専用の乗り換えホームがあり、階段の上り下りがなく、移動できるようになっている。
 
 ただ、新函館北斗の駅周辺は、開業から3カ月たった今も更地が多く、駅に隣接するホテルも建設中だ。目的が観光、ビジネスのどちらであっても、ここでは用が足りず、移動する必要がある。新幹線が通り、終点であるため乗降客数も多いが、受け入れ態勢の整備には、まだ課題が多いと言える。

 周辺の開発がスローペースであることの理由の一つには、札幌延伸がある。現在は終点の新函館北斗だが、15年後の2031年に札幌まで開業すると、途中駅になる。このため駅の設計は非常にコンパクトで、ホームも終点のターミナル駅にしては小さい。

 1階のホームから2階コンコースにある改札に移動するエスカレーターやエレベーターが各ホームに1―2基。現在は終点で乗降客数が多いため、全ての乗客がホームからコンコースに上がるまでに、10分以上かかる。

<7―9月はキャンペーン展開で誘客さらに加速>

 JRグループは7―9月の3カ月間、観光PR事業「青森県・函館デスティネーション・キャンペーン(青函DC)」を実施し、北海道新幹線をテコに観光客を呼び込む。青森県を対象としたDCは5年ぶり2回目だが、道南エリアとの共催は初。青函DCでは、駅周辺の交通インフラなどをカバーするため、観光バスを運行するなど、二次交通も充実させ、新幹線の利便性を高める。

 新函館北斗駅周辺の開発にどれだけ投資できるかは、札幌開業までの15年という時間を官民がどう捉えるかにかかっている。

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最終更新:7月7日(木)7時40分

ニュースイッチ

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