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新日鉄住金、IoT活用した現場の安全見守りシステムの実証試験

鉄鋼新聞 7月7日(木)6時1分配信

 新日鉄住金は製鉄所で働く現場作業員の安全を見守る新システムの構築に乗り出した。あらゆるものがインターネットにつながるIoTを活用し、現場作業員の三次元位置情報や心拍数などをリアルタイムで一元的に把握。作業中の異常などをいち早く検知することで事故やトラブルを未然に防ぎやすくする。現在は実証試験に入った段階だが、製鉄現場で高度IT(情報技術)を活用する先進的な事例として注目を集めそうだ。

 システム子会社の新日鉄住金ソリューションズと共同で約半年前から君津製鉄所(千葉県君津市)など複数の製鉄所で実証試験に着手した。
 構築を目指すのは「製造現場の見守りシステム」。製鉄所によって異なるが、現場作業員はセンサー内蔵型ヘルメットやスマートウオッチ、スマートフォンなどを装着する。こうした携帯端末で得た作業者の位置や心拍数、動作などの情報をインターネット上のプラットフォームに蓄積し、現場から離れた管理センターで情報を一元的に把握。データを通じて外部から安全を見守ることで、現場作業員が1人での作業や高所作業をより安全にこなせるようにする。
 眼鏡型端末の導入も検討。騒音環境でも視覚的に作業指示を受けることができ、若手作業員の作業支援などに活用したい考え。
 実証試験では機能検証や課題の洗い出しを進めており、2016年度内の完了を目指す。携帯端末の電力消費抑制やデータ送信を妨げるノイズ対策などが課題に挙がっており、実用化に向けて改善を目指す。
 新日鉄住金はIoTや人工知能(AI)など高度ITを積極活用するため、4月に業務プロセス改革推進部に高度IT活用推進室を新設した。豊富な知見を持つ新日鉄住金ソリューションと連携しながら高度ITの利用を加速する。

最終更新:7月7日(木)6時1分

鉄鋼新聞