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ソニー、ロボット再参入。「キュリオ」も忘れずに!

ニュースイッチ 7月7日(木)12時10分配信

「アイボ」の能力と販売量がマッチしていたわけではない

 ソニーがロボット分野、はっきり言えばソーシャルロボットにいずれ戻ってくると、世界の多数のメディアがこれまで報道してきた。同社の平井一夫社長による6月27日の発表によれば、特にソーシャルロボット事業に参入するわけではなさそうなことから、大がかりな開発になることをうかがわせている。とりあえず、ソニーのロボット再参入に非常にワクワクしている。

<先進的な二足歩行ロボ>

 日本語と英語の報道では、ソニーの「アイボ」は標準設定的な評価基準となり、7年以上にわたって、3世代8モデルのイヌ型ロボットを15万台以上販売してきた。さらに、このコラムで昨年11月に詳しく書いた通り、ソニーがロボットを断念してからの10年間、アイボの能力とその販売量がマッチしていたわけではなかった。だが、アイボは一人ではなかった。

 たぶん情報が簡単に入手できないためかと思われるが、ソニーの非常に高度なヒューマノイドロボット「キュリオ(QRIO)」についての報告はほとんどない。報道されたものでも詳細な部分は少ない。われわれはそうしたギャップを埋め、キュリオに代表される成果が今後出てくることを期待したい。

 キュリオの開発はアイボの発売から1年後、ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所で2000年に始まった。キュリオはすぐに世界で最も先進的な二足歩行ロボットの一つとなり、それは現在まで続いている。

 ソニー独自のOPEN―R人工知能(AI)プラットフォーム上で稼働し、Wi―Fiに接続され、障害物を自律的に回避できる。リアルタイムの経路計算、さらにデコボコ道を歩くために歩行調整する機能まで備えていた。

<今後の取り組みに期待>

 高さ58センチメートル、重量6.5キログラム、10本の指を除いて30の自由度を持つキュリオは、3次元空間を認識するための2台のカメラと、6個のマイク、それに内蔵スピーカーも搭載。流れるように素早く、複雑なダンスを実行するようプログラムすることができ、そのハイエンドのAI機能には、基本的な個性の発達、相手に合わせたランダムな言動パターン、最大10人までを区別する音声認識と顔認識の機能も含まれていた。

 あまり知られていない事実だが、キュリオは人間のような足取りで走る初のロボットでもあった(ごめんね、アシモ!)。

 キュリオは研究プロジェクトであり、販売には至らなかったが、それは時代の先を行き、ロボットの潜在性を世界に示してくれた。ソニーが今後、ソーシャルロボットでどれくらい取り組みを進めていくのか見守りたい。

リノ・J・ティブキー(『アキハバラニュース』エディター)

最終更新:7月7日(木)12時10分

ニュースイッチ