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国私立11大学「RU11」、世界大学ランキングに否定的な見解

リセマム 7月8日(金)20時45分配信

 国私立11大学によるコンソーシアム「RU11」は7月8日、「今後取り組むべき学術研究に関する施策について」と題し、提言と見解を取りまとめて発表した。世界大学ランキングによる評価に否定的な見解を示したほか、博士課程進学の促進策などを提言している。

図で見るおもな世界大学ランキングの推移

 RU11は、国立私立の設置形態を超えたコンソーシアムで、正式名称は「学術研究懇談会」。北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の11大学で構成している。

  今回の提言・見解は、今後も大学が社会からの要請にこたえる価値ある存在としてさらに発展するために取りまとめたという。提言は、「学術政策」「研究資金制度」「若手研究者支援」について3件、見解は「世界大学ランキング」について1件。

 このうち、各種のランキングが毎年発表されている「世界大学ランキング」については、「わずかな指標の定義変更が順位に大きく影響を与えることからもわかるように、本来多種多様な価値が集積する大学をランキングという1つの順位指標で評価すること自体がそもそも無理なことであると言わざるを得ない」と指摘。

 Times Higher Education(THE)が2015年10月に発表した世界大学ランキングにおいて、日本の大学が軒並み順位を大きく下げる要因となったCitationスコアに焦点をあてながら、指標の定義の難しさを示している。結びでは、「ランキングを政策的な方針や計画あるいは政策実施後の成果達成指標として安易に利用するべきではないとも考える」との見解を述べている。

 このほか、若手研究者支援については、博士課程に進む学生が減っていることから、奨学金制度の拡充、博士人材に特化した採用プロセスの改善など、博士課程への進学を促進させる施策案を提言している。

 学術政策は、昨今の競争的資金が具体的な課題の解決を重視したプロセスが多く、提示される研究課題そのものも表層的内容に偏位していることが懸念されるとし、自由な発想に基づく学術研究の拡充を提言。研究資金制度については、運営費交付金や私学助成の拡充、科研費の適切運用と有効活用などを求めている。

《リセマム 奥山直美》

最終更新:7月8日(金)20時45分

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