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伝統文化の街でクリエイティブな歴史を創る「旅するBAPA」潜入レポート#1~京都編~

SENSORS 7月8日(金)12時1分配信

バスキュールとPARTYが開講する「未来をつくる」インタラクティブクリエイターを育成する学校「BAPA(バパ)」。第3回目を迎える今年は、地域を超えたクリエイティブにチャレンジすべく「旅するBAPA」をテーマに、京都と長野で開催された。
約100名の応募者の中から選ばれた、東京(長野)チーム24名、京都チーム14名の計38名の生徒が参加。全3回の授業の第1回目の様子を参加生徒視点でお届けする。

Both Art and Programming Academy、略して「BAPA」。今回のBAPAは、クリエイティブの力で、地域振興やインバウンドに貢献しようという思いから、京都と長野の地で開催する流れとなった。
今回、事前に発表された卒業制作テーマは、「日本を歩こう」。クリエイティブの力で、日本を歩く人を増やす施策を考え、卒展で展示するものを作っていく。そんな新しい試みの第一回目となる授業の様子を紹介。

まずは、伝統と革新的なものづくりが臨在する京都の街を歩く

生徒達が最初に集まったのは、京都の五条に位置する「MTRL KYOTO」。アート&カルチャーが急速に発展しているホットなエリアとして注目されている。様々なアイデアをその場で形にできるというBAPAにふさわしい場所で、長い一日がスタートした。
まず最初に、京都を足を使って観察するために本日の合宿所となる九条の「HOTEL ANTEROOM KYOTO」まで1時間半かけて歩くことになった。京都の町並みを堪能すべく、高瀬川から鴨川を横切り、一行は東山のディープなエリアへ。翌日の朝9時にはアイデアをプレゼンし、プロトタイプを作るところまでを持っていくという目標が設定されていたため、到着後すぐに体験したことからアイデアをひねり出していく作業を4人チームで3時間行った。

プロトタイピングとテクニカルディレクションの重要性

夕食を食べた後は、京都から同時刻開催されている長野へ中継を繋ぎ、1→10drive CTO兼テクニカルディレクターの森岡東洋志氏による「プロトタイピングとテクニカルディレクションについて」の講義が始まった。


森岡: 新しいものを開発するとき、「実際にやってみること」ことをしないと、その価値が判らないため、プロトタイピングという手法が重要です。 その事例をサンスターさんから発表された「G・U・M PLAY」を例に紹介していきたいと思います。これは、PARTYさんとSUNSTARさんが企画し、1→10が開発を担当した共同プロジェクトです。
広告から一般販売製品につながった新しい試みだったため、広告業界にしては長い2年というスパンで開発していました。1回目のプロトタイプでは、基盤むき出しで、歯ブラシデバイスを有線でつなぐモデルと、無線でつなぐモデルの2種類を制作しました。最終的には、ハードウェアだけで6回作り直し、アプリは3種類の企画があったため、約10回作り直しています。
こうしたプロトタイプ版で経験したことを経て、歯を磨いて楽しいだけではなく、歯にも良い機能を追加することになり、歯科衛生士の良い歯磨きと悪い歯磨きを比べるアルゴリズム開発をしました。我々とは共通言語がない歯科衛生士にも、歯磨きの良し悪しが可視化できるアプリを開発しました。

森岡: 製品として販売するにあたり、プロトタイピングはものすごく重要な手法ですが、それだけでは不十分です。そこで大事なのが、テクニカルディレクションです。テクニカルディレクションを疎かにした場合、プロトタイピングが大変なことになってしまいます。テクニカルディレクションの大事な要素は3つあります。
まず1つ目は「できるための方法」を考えるということです。エンジニアの場合「これ、作れる?」と聞かれたら「君は作れる?」ということですが、テクニカルディレクターの場合は「これを世の中では作れるものか?」と言う意味です。テクニカルディレクションとは、複雑な話を分解し、みんなが判る言葉に変換することが大事で、先ほどの歯科衛生士のアルゴリズム開発を視覚化したアプリがその例です。
2つ目に「振るための方法」を考えます。これはアウトプットから逆算してテクニカルなタスクに分解し、そのタスクを実現可能な、最短距離で目標を達成するチーム作りを可能にしていくことです。チームメンバーの開拓もこれに含まれます。
3つ目が、「とりあえず試せる方法」。プロトタイピングするために、プロトタイプのプロトタイプをして、プロトタイピングする内容を絞り込んでいくことが重要です。
最後に、限られた時間とリソースの中で最大限のアウトプットをするために、何をすべきで何をすべきでないかを考え、細かなことでもチームで共有しましょう。最終成果物の前ではジョブカテゴリや、作業効率は何の役にも立ちません。デザイナーがコーディングしてもいいし、エンジニアがデザイナーにデザインを提案してもいいのです。やった者勝ちを楽しみましょう。


その後、長野からはmount代表兼アートディレクターであるイム・ジョンホ氏の講義が中継された。
(詳しくは、下記、潜入レポート~長野編~をチェックしてほしい。)

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最終更新:7月8日(金)12時1分

SENSORS