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「円安」関連倒産、2016年上半期は前年より3割減

東京商工リサーチ 7/8(金) 13:30配信

 6月のドル円相場は、円高・ドル安の基調で推移していたが、24日の東京外国為替市場では、英国の欧州連合(EU)を巡る国民投票で離脱派が優勢との観測から、円を買う動きが急激に強まり、午前11時半過ぎに2013年11月以来、2年7カ月ぶりに1ドル=99円台を付けた。
 こうしたなか、2016年6月の「円安」関連倒産は7件(前年同月24件)にとどまった。ただし、円安や円高に関わらず、振れが大きな為替変動は、中小企業の経営に影響が大きいため今後の為替相場の動きから目を離せない。  

2016年6月の倒産事例
 電子玩具製造販売のワイ・シー・トイズ・ラボ(株)(TSR企業コード:575208058、法人番号:7120001107230、大阪府)は、中国の外注先で生産委託する体制を敷き、ベンチャーキャピタルからの出資を受けるなどで業容を拡大し、平成24年7月期には売上高4億2,964万円を計上していた。しかし、急速に進行した円安を背景に売上高が低下し、赤字経営に陥った。その後も円安基調が続くなかで、業績の立て直しが難しいことから破産を申請した。 

上半期の産業別、小売業が前年同期を上回る
 2016年上半期(1-6月)の「円安」関連倒産は61件(前年同期比33.6%減、前年同期92件)だった。中国や新興国などの景気減速から資源価格が低下し、円安が必ずしもコスト高に直結していないことも影響した。こうしたなか、産業別では小売業(5→7件)が前年同期を上回った。今後も輸入品などを扱う企業の動向が注目される。

東京商工リサーチ

最終更新:7/8(金) 13:30

東京商工リサーチ