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抗がん剤効果を血液で予測

ニュースイッチ 7月8日(金)20時10分配信

特殊免疫研、診断薬9月にも臨床研究

 特殊免疫研究所(東京都文京区、伊藤行夫社長、03・3814・4081)は、血液をもとに抗がん剤の効果を予測する診断薬の開発に着手した。実用化されれば、がん組織を採取する生検を行わずに済み、進行・再発がん患者にも適用しやすくなる。早ければ9月にも都内のがん専門病院と共同で臨床研究を始める。自社の抗がん剤「BM―ca(開発コード)」が効くと想定される患者を識別できるようにし、同剤の開発再開につなげる。

 診断薬は、血液がんの一種である再発非ホジキンリンパ腫の患者に対して使う。非ホジキンリンパ腫の治療に使われている既存抗がん剤の「リツキサン」が効かない患者を識別することが期待されている。特殊免疫研究所は、同診断薬の有効性を検証する臨床研究の開始に向けた調整を都内のがん専門病院と進めており、順調なら9月にも始まる。

 診断は、がん細胞が血液中に放出する小胞であるエキソソームを採取して行う。特殊免疫研はリツキサンが効かなくなった患者のエキソソームは同剤が効く人とは異なることを見い出しており、診断の指標として使えるかを今後検証する。現在は同剤が効くか否かを判断する際には生検が行われるが、体への負担が大きいため再発患者には適用しにくいとされる。特殊免疫研は侵襲性の低い血液検査で、こうした問題が解決可能と考えている。

 同社はリツキサンが効かない再発非ホジキンリンパ腫を予定適応症とする抗がん剤の開発品BM―caを持つが、資金の問題などから第1相臨床試験が終了した段階で開発が止まっている。診断薬の有効性が確立すれば治験に参加する患者の確保が進み、BM―caの開発が再開しやすくなるとみている。

最終更新:7月8日(金)20時10分

ニュースイッチ