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無花粉スギ、増産へ 県森林研究所

北日本新聞 7月8日(金)0時40分配信

■人工授粉で種子の生産量3倍/機械化で苗植えスピード10倍   

 「花粉症知らず」の森づくりに弾み-。県森林研究所の斎藤真己主任研究員は、優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の普及に向けて、面積当たりの種子の生産量を3倍に増やすとともに、タマネギ用の農業機械を応用して苗を植えるスピードを10倍にする新技術をそれぞれ開発した。苗木を量産化する上で“両輪”となる技術で、2020年までに生産本数を現在の年4万本から10万本とする目標の達成へ大きく前進した。

 「森の輝き」は無花粉の性質を持つ親と、木材として優れている親を交配して生産している。植樹に適したサイズになるまで3年間は畑で育てなければならず、苗を1本ずつ手で植える作業が増産のネックになっていた。

 斎藤研究員は、幅1メートルの畝に苗を4列で植えるスギの栽培方法がタマネギと似ている点に着目。タマネギ苗の移植機を改良し、機械化に成功した。手作業では1時間に180本を植えるのが限界だったが、この技術では1800本と効率が大幅にアップした。

 種子の生産についても、ハウスの中で雄花と雌花を自然に交配させる従来の方法から、雌花に直接花粉を吹き付ける手法に切り替えることで、同じ面積で3倍の量を確保できるようになった。

 県は、来年から10年間で「森の輝き」の苗木を計92万本生産する目標を掲げている。斎藤研究員は「『森の輝き』という優れた品種と合わせて、優れた栽培技術も全国に発信したい」と話している。

 この成果は、7日に県民会館で開かれた森林研究所の研究発表会で紹介された。

北日本新聞社

最終更新:7月8日(金)0時40分

北日本新聞