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がん患者に口腔ケア 県歯科医師会と浅ノ川病院

北國新聞社 7月8日(金)3時21分配信

 石川県歯科医師会は浅ノ川総合病院(金沢市)と連携し、がん患者の口腔(こうくう)ケアに乗り出した。専門医が患者の口を清潔に保つことで合併症を起こりにくくし、抗がん剤治療や放射線治療の副作用である口内の炎症を軽減する。5月に開設した金沢市の県口腔保健医療センターで患者を受け入れ、希望に応じて患者の自宅近くの歯科医師を紹介する。

 県口腔保健医療センターでは、専門医ががん患者の口内を診察し、炎症の状態や入れ歯の状態が適切かどうか確認する。県歯科医師会には、がん患者の口腔ケアについて研修を受けた会員が約70人所属しており、患者の自宅に近い会員の紹介も想定する。

 県歯科医師会によると、がん患者は手術の際、麻酔のチューブを雑菌の多い口から気管に入れるため、肺炎などの合併症を患うことがある。抗がん剤治療では、口内の炎症がひどいと治療を中断せざるを得ないケースもある。

 金大附属病院や金沢医科大病院といった規模の大きな医療機関は歯科があり、患者の口のトラブルに対処できる。一方で、歯科のない病院は口のケアまで手が回っていない。口腔ケアを施した場合、合併症が起こる確率は何もしない場合の4分の1になるという研究データもあり、県歯科医師会は病院と連携して治療を進めることにした。

 浅ノ川総合病院の中野達夫外科部長は「合併症が起きなければ患者は早く退院でき、医療費も少なくなる。医師にとっては専門知識を持った歯科医がサポートしてくれるのは心強い」と話した。

 県歯科医師会の蓮池芳浩会長は「県口腔保健医療センターをがん患者のケアの中心として生かしたい。県内の他の病院とも連携を進めたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:7月8日(金)3時21分

北國新聞社