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阪神・金本監督が藤浪に鬼の続投指令…雨中の161球、エースの責任感じてくれ

デイリースポーツ 7月9日(土)7時0分配信

 「阪神2-8広島」(8日、甲子園球場)

 鬼の続投指令だった。阪神先発・藤浪晋太郎投手(22)が、自己最多161球を投げ、自己ワースト8失点。初回にいきなり3点を奪われた右腕に、エースとしての責任を感じさせるため、金本知憲監督(48)は八回まで投げさせ続けた。試合は完敗で再び最下位に転落。自力Vの可能性も消滅したが、藤浪のため、チームのため、指揮官は信念を持って思いを貫いた。

 阪神の絶対的エースとして、チームの柱として、期待が大きいからこそ金本監督は心を鬼にした。2-5で迎えた七回裏。2死走者なしで打席に藤浪を送ると、観客席がざわついた。七回を終えて131球。プレーボールの前から打ちつける雨がグラウンドをぬかるみにする中、背番号19は小走りで八回のマウンドに上がった。

 「きょうは何点取られても、最後まで投げさせるつもりだったよ。責任をもって…。何球投げようが、10点取られようが投げさせるつもりだった」

 初回、2四球が絡み適時打を許す最悪の立ち上がり。さらにサインミスから重盗を許し、いきなり3失点を喫すると、指揮官の表情はみるみる険しくなった。その投球内容に我慢がならなかった。

 「責任というか、あの立ち上がりがすべてでしょ。もう何回目かな。ストライクが入らなくて(ストライクを)取りにいって、打たれて…という。何も変わってないというか…もう何回連続だろう」

 今季15度目の先発で、初回失点は8度目で計13失点。この日を含め立ち上がりのイニングで計12個の四球を与えてきただけに、我慢の限界だった。これまで投手に対して苦言を呈することはほとんどなかったが、腹に据えかねていたものが一気に噴出した格好だ。

 結局、続投は裏目に出て八回はボーク、死球、走者一掃の適時打でダメ押しされる3失点。肩で息をする藤浪にタオルを投げ入れることなく金本監督は厳しい視線を送り続けた。

 「昨日の青柳の投球を見て、さあ前回のマツダスタジアムの3連敗のリベンジというところで、あれじゃやっぱり…。昨年14勝した投手のやることではないでしょう」 

 前夜の巨人戦(東京ドーム)でルーキー青柳が7回1安打無失点の快投を見せ、連敗ストッパーになった。この勢いに乗って前回3連敗の借りを返したい。逆襲への起点をエースに託していただけに、言葉は辛辣(しんらつ)だった。

 「普通にやっておけば、もう10勝していてもおかしくない投手。それがチームの借金に全部つながっていると言えば背負わせすぎかもしれないけれど、それくらいの責任は感じてほしいし、感じないといけない立場。ただ感じているだけじゃなく、どうすればいいのか、何をすればいいのかを考えて。もう4年目。3年間10勝以上しているんだから」

 自力優勝が消滅した夜。その現実以上に、エースへ失望感が虎将の表情を曇らせた。

最終更新:7月9日(土)7時32分

デイリースポーツ

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