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前代未聞! ロッカールーム内にマル暴手配書

東スポWeb 7月9日(土)16時45分配信

<赤ペン!!赤坂英一>野球賭博疑惑の中心的人物だった笠原将生被告(25)の初公判(11日)を前に、プロ野球界も反社会的勢力の徹底排除に乗り出したということだろうか。NPBが関東に一、二軍の本拠地を置く球団に、特定の暴力団関係者の“指名手配書”を配布。各球場のロッカールームに貼り出し、「この人物にひそかに接触を求められたり、チームや球場の周辺などで見かけたりした場合、すぐ球団に報告するように」と呼びかけている。

 私がこの情報を聞いたのは先月下旬、横浜スタジアムだった。DeNAの選手たちが使っているロッカールームに、ある暴力団関係者の顔写真、氏名、年齢、所属組織の名称、さらに携帯電話の番号まで記された手配書が貼り付けられているというのだ。その後、私が巨人をはじめ他球団にも取材し、同じ手配書が関東の球団すべてに配られていると知ったときはさすがに驚いた。30年近く球界を取材しているが、まったく前例のないことだったからである。

 手配書の配布に際し、NPBと各球団のコンプライアンス担当は選手、監督、コーチ陣、マネジャーなどチームの関係者全員を対象に説明会を実施。問題の暴力団関係者がいかに危険な人物であるか、次のように詳細な説明を行っている。

「この○○(説明会では実名)は顔写真を見ての通り、一見暴力団関係者には見えません。親しみやすい人間を装って選手たちに近づき、言葉巧みに食事などに誘い、最終的に野球賭博へ引きずり込もうとする。これまでの調べで、○○は複数の選手に接触を図っていることが判明しています。この人物に関する情報を見聞きしたら、速やかに報告していただきたい」

 球界では長い間、球団が選手のプライベートな交友関係に踏み込むのはタブーとされてきた。2012年に発覚した巨人前監督・原辰徳氏の“1億円スキャンダル”を見てもわかるように、ユニホーム組は暴力団関係者との接触を隠し通そうとするケースが多い(原氏は1億円を払った相手を暴力団関係者と認識していなかったと主張)。野球賭博で1年間の失格処分を受けた高木京介元投手(26)も、胴元と言われる斉藤聡被告(笠原被告とともに逮捕)にひそかに口止めされ、球団の調査に対してウソをついてしまったと告白している。

 球界から反社会的勢力を排除するのなら、そうしたユニホーム組の旧態依然とした意識(甘えと言ってもいい)も変えていかなければならない。その意味からも、今回の手配書の配布は意義ある試みと評価できる。今後の推移を見守りたい。

最終更新:7月9日(土)16時45分

東スポWeb

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