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「瀬戸内爆鳴火球」の正体に迫る 10日、倉敷で初のイベント

山陽新聞デジタル 7月9日(土)11時1分配信

 約40年前、瀬戸内の夜空に満月ほどに明るい謎の火の玉が出現した―。倉敷市立美術館(同市中央)で10日、地球に接近する天体への危機意識を高める「アステロイド・デー(小惑星の日)」(6月30日)にちなんだ初のイベントが開かれる。天文学の専門家がスポットを当てるのは1975年11月、岡山、香川両県で観測された「瀬戸内爆鳴火球」。地域を仰天させた“怪現象”の正体に迫る。

 「アステロイドデーin倉敷」と題し、NPO法人日本スペースガード協会などが主催。倉敷科学センターの三島和久学芸員=天文学=が瀬戸内爆鳴火球について解説する。三島学芸員や本紙記事によると、当時の状況はこうだ。

 75年11月13日午後7時すぎ、閃光(せんこう)を放つ火球が夜空に出現。岡山県鴨方町(現浅口市)の上空を通り、瀬戸内海の高見島(香川県)付近で消え去り、「ドドド」と地鳴りのような大音響を上げた。

 「人工衛星が落下したのでは」「コンビナートの爆発か」「UFO(未確認飛行物体)の襲来だ」―。さまざまなうわさが飛び交ったが、国立科学博物館理化学研究部長だった故・村山定男氏らが調査を基に出した結論が定説になっている。

 <流星が高見島近くの上空で破裂した可能性が高い>

 三島学芸員によると、流星は秒速数十キロで地球に突入し、大半は大気圏で摩擦などにより、気化して消滅。高度20キロ辺りまで形が残っていれば、隕石(いんせき)として地上に落下する可能性があるという。

 村山氏らは、目撃者への聞き取り調査から、火球は高度およそ10キロで破裂したと推測。巨大隕石となって瀬戸内海に沈んだとみて、小型潜水艇や底引き網などで数年間に及ぶ大規模な海底探査を行ったが、発見には至らなかった。

 今も謎が残る火球騒動。「落下地点の予測に誤差があったのか、空中で爆発し粉々になってしまったのかは分からない。ただ、瀬戸内海のどこかに人知れず巨大隕石が眠っているとしたら、ロマンを感じませんか」と三島学芸員。一方で「地球に飛来する天体は大きな脅威でもある」と言う。

 1908年6月30日、ロシア・シベリア上空で隕石が爆発し、数十キロ四方の森林がなぎ倒された。この「ツングースカ大爆発」にちなみ、小惑星衝突のリスクや回避策の重要性を広く理解してもらおうと天体物理学者や宇宙飛行士らが2014年、「アステロイド・デー」を提唱。世界各地でイベントが開かれている。

 アステロイドデーin倉敷では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の吉川真准教授、日本スペースガード協会の奥村真一郎氏も講演。講演は午後1時半~4時で先着200人。無料。同協会ホームページから申し込む。

最終更新:7月9日(土)11時1分

山陽新聞デジタル

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