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給油所過疎地に施設整備 災害に備えすさみ町

紀伊民報 7月9日(土)16時36分配信

 和歌山県すさみ町は、同町江住の国道42号沿いにガソリンスタンド(GS)を整備する。指定管理者に管理、運営してもらう計画を立てている。年内の開業を目指す。岩田勉町長は「住民の利便性向上と防災の観点から必要だと考えた」と話している。町によると、地方自治体がGSを整備するのは珍しいという。

 「道の駅すさみ」の隣接地で、民間のGSだった施設を買い取っており、燃料タンクを入れ替えたり配管を整備したりする。開業までの初期投資を町が負担することで、業者が手を挙げやすくしたという。敷地は約400平方メートル。町はセルフ式を考えている。設計は2015年度に終えている。

 町は現在、指定管理者を募っている。期間は「2031年3月」までとしている。募集は20日に締め切り、幹部職員らでつくる選定委員会が書類審査とヒアリングで選ぶ。指定管理者の決定には町議会の議決が必要になる。

 町によると、国道42号では同町周参見から串本町串本までの36キロ間でGSがない。整備する江住のGSが開業すると、距離は周参見―江住で13キロ、江住―串本は23キロになる。

 災害時に燃料を確保できるかどうかは、復旧作業にも直接、影響する。田辺・西牟婁の市町では事業所や組合と協定を結び、優先的に購入できるようにしている。

 田辺市は08年、給油所などが加盟する二つの団体とそれぞれ協定を締結。上富田町は03年当時、町内にあったすべてのGSと結んだ。現在は五カ所あるという。白浜町は14年、町役場近くの「まなべ石油」と協定を結んでいる。

 このほか、白浜町では消防本部と日置川消防署に燃料タンクを配備。国土交通省も紀勢自動車道すさみインターチェンジ近くの防災基地にタンクを整備している。

■「燃料の大切さ考えて」 

 白浜町と協定を結んでいる「まなべ石油」の真鍋和昭代表(58)は「災害時はいろいろな場面で燃料が必要になる。行政機関や事業所は、普段から大切さを考えておかないといけない」と警鐘を鳴らす。

 同給油所では、災害時の停電に備えて発電機やポンプなどを準備。月1回訓練もし、いざという時にも給油できるようにしている。身の回りの安全を確保した上で、災害発生から2時間をめどに職場に集合することなどを盛り込んだマニュアルも作っている。

最終更新:7月9日(土)16時36分

紀伊民報